Nokia E71

Nokia E71は、フィンランドの通信機器メーカー、ノキアが開発したスマートフォンです。第3世代携帯電話（W-CDMA）方式に対応しており、ビジネスユーザーを主なターゲットとしていました。前モデルのNokia E61の後継機として登場し、ステンレス製のスタイリッシュなストレート型ボディと、QWERTYキーボードが特徴です。

デザインと機能


E71は、E61と比較して小型化されており、2.36インチの液晶画面を搭載しています。コンパクトでありながら、AF（オートフォーカス）対応の約320万画素CMOSカメラを搭載し、写真撮影も可能です。また、仕事用とプライベート用を切り替えられる「ライフモード」が搭載されているため、利用シーンに応じて使い分けができます。絵文字入力やYouTube動画再生にも対応するなど、エンターテイメント機能も備えています。

さらに、ナビゲーション機能も充実しており、日本ではナビタイム、海外ではNokia Mapsによる地図案内を利用できます。GSMクワッドバンドに対応しているため、世界中の幅広い地域で使用可能です。

日本での展開と発売中止


日本では、ソフトバンクモバイルが2008年10月30日に、NTTドコモが同年11月5日にそれぞれ発売を発表しました。ソフトバンクモバイルは12月中旬以降、NTTドコモは翌2009年1月以降の発売を予定していました。

しかし、ノキアが2008年11月27日に日本市場からの撤退を発表したことを受け、ドコモは12月1日に、ソフトバンクは12月5日に、それぞれ発売の中止を発表しました。これにより、日本での正式な販売は実現しませんでした。

その他の情報


E71は、日本国内での販売は中止となりましたが、イギリスやドイツなどではMVNO事業者であるa2network社のベリーモバイルを通じて、日本語表記のE71が販売されていました。ただし、これはE71に搭載されたS60 3rd Edition,Feature Pack 1に対応した日本語表示プラグイン「+J for S60」（管理工学研究所製）のOEM版を導入したものでした。

まとめ


Nokia E71は、ビジネスシーンでの利用を想定した高機能スマートフォンであり、QWERTYキーボードによる効率的な文字入力、多様な通信機能、エンターテイメント機能などを備えています。日本での発売は中止となりましたが、海外では一定の評価を得たモデルです。

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