O-トレイン

O-トレインの概要

O-トレインは、カナダの首都オタワ市内を運行する鉄道システムで、オタワ・カールトン地域交通公社（OC Transpo）によって運営されています。現在、トリリウム線とコンフェデレーション線の2路線が運行されており、オタワ市民の重要な交通手段となっています。

トリリウム線

2001年10月15日に開業したトリリウム線は、O-トレインの最初の路線です。この路線は、既存のカナディアン・パシフィック鉄道の貨物線の一部を改良して建設されました。全長8kmで、リドー川やリドー運河を渡り、ベイビュー駅からグリーンボロ駅までを結んでいます。沿線にはカールトン大学などがあり、多くの学生や市民が利用しています。2014年には、コンフェデレーション線の建設計画に合わせて、トリリウム線という名称が正式に導入されました。

トリリウム線は、電化されていない単線区間であり、ライトレールというよりも都市内鉄道としての性格が強いです。そのため、営業時間外には貨物列車も運行されています。交換可能な駅は中間駅のカールトン駅のみで、他の駅ではバスとの乗り換えが可能です。全駅バリアフリーに対応しており、自転車の持ち込みも可能です。乗車には事前に有効なチケットが必要で、各駅の自動券売機で購入できます。

2013年には、大規模な拡張工事が行われ、駅の拡張や交換設備の新設、新車両の導入が行われました。これにより、運転間隔は15分から12分に短縮されました。2024年1月6日には、トリリウム線の延伸区間と、そこから分岐する空港線が開通し、オタワ・マクドナルド・カルティエ国際空港まで運行を開始しました。空港線は、トリリウム線のサウス・キーズ駅から分岐し、空港駅までを結んでいます。

コンフェデレーション線

2番目の路線として2019年9月14日に開業したコンフェデレーション線は、オタワ初の本格的なライトレール路線です。全線が新規に建設され、中心部の一部区間は地下トンネルとなっています。この路線には超低床車両が導入され、快適な移動をサポートしています。ラインカラーは赤で、路線番号は1号線となっています。

コンフェデレーション線は、2026年には二期区間が開業予定で、さらなる路線網の拡大が期待されています。また、将来的にはケベック州ガティノー方面への延伸計画もあります。

路線詳細

コンフェデレーション線

ラインカラー: 赤
路線番号: 1号線
特徴: 中心部は地下トンネル区間、超低床車両が運行
開業日: 2019年9月14日
延伸計画: 2026年に二期区間が開業予定

トリリウム線

ラインカラー: 黄緑
路線番号: 2号線
特徴: 全線単線非電化、都市内鉄道としての特徴を持つ
開業日: 2001年
特徴: 営業時間外に貨物列車が運行
駅: カールトン駅で乗り換え可能、ベイビュー駅とグリーンボロ駅でオタワ・トランジットウェイと接続
その他: 全駅バリアフリー対応、自転車の持ち込み可能、事前購入チケット制
2024年開業区間: グリーンボロ駅からライムバンク駅までが2号線、サウス・キーズ駅からオタワ国際空港駅までが4号線として開通。

空港線

ラインカラー: 空港線として特別な色は設定されていない
路線番号: 4号線
特徴: トリリウム線から分岐し、オタワ国際空港へ接続。
開業日: 2024年1月6日
その他: 2号線との直通運転は行われていない。

車両

O-トレインでは、以下の車両が使用されています。

ボンバルディア タレントBR643気動車: 2001年～2015年まで使用
アルストム コラディアLINT 41: 2015年～
アルストム シタディスCitadis Spirit: 2019年～
シュタッドラー・レール FLIRT (鉄道車両): 2022年～

まとめ

O-トレインは、オタワ市民の生活に欠かせない重要な交通機関であり、今後も路線網の拡大が予定されています。トリリウム線は既存の貨物線を活用した路線として始まり、コンフェデレーション線は最新の技術を導入したライトレールとして、それぞれ異なる特徴を持っています。これらの路線が連携することで、オタワの交通ネットワークはさらに発展していくことでしょう。

関連項目

コンフェデレーション線
オタワ・トランジットウェイ

外部リンク

OC Transpo – O-トレイン公式サイト
オタワ・カールトン地域交通公社(OC Transpo)

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