ORCHESTRATION BOØWY

『ORCHESTRATION BOØWY』は、日本のロックバンドBOØWYの楽曲を、ロビン・ミスティー・スミスのアレンジにより全編オーケストラ・インストゥルメンタルとしてカバーしたアルバムです。1989年8月8日に東芝EMIのイーストワールドレーベルからリリースされました。

制作の背景

BOØWYは1988年4月4日、5日の東京ドーム公演「LAST GIGS」をもって解散。その後、布袋寅泰はソロ活動を開始し、オーケストラとの共演を通じて音楽的な刺激を受けました。その経験からBOØWY時代の楽曲をオーケストラアレンジで再構築するという企画が持ち上がりました。

布袋は、自身の楽曲のメロディーがオーケストラ化されることに好意的でしたが、バンドはすでに解散していたため、制作には一切関与しないという条件を出しました。アレンジはロビン・ミスティー・スミスが担当し、布袋は完成度の高さに非常に満足したと語っています。

アルバムの内容

アルバムには、BOØWYの代表的な楽曲の中から10曲が選ばれ、オーケストラアレンジが施されています。アスターテ・オーケストラ・オブ・ロンドンが演奏を担当し、ボーカルは一切含まれていません。立花ハジメがアートワークを手掛け、ライナーノーツには布袋寅泰のコメントが掲載されています。

オリコンチャートでは最高位17位を記録しました。

収録曲

1. DREAMIN'
2. BABY ACTION
3. ホンキー・トンキー・クレイジー
4. NO. NEW YORK
5. BEAT SWEET
6. ONLY YOU
7. IMAGE DOWN
8. WELCOME TO THE TWILIGHT
9. MEMORY
10. CLOUDY HEART

リリースとその後

アルバムはCDとCTの2形態でリリースされ、2007年には解散20周年を記念して紙ジャケット仕様で再発されました。2017年にはデビュー35周年を記念して、2007年リリースの紙ジャケット盤が限定復刻されています。

収録曲の「WELCOME TO THE TWILIGHT」は、ボックス・セット『“GIGS” BOX』のエンディングに、「MEMORY」はライブ・ビデオ『"LAST GIGS"』のエンディングおよび『“GIGS” BOX』のオープニングにそれぞれ使用されています。

『ORCHESTRATION BOØWY』は、BOØWYの楽曲を新たな解釈で楽しめる作品として、ファンに長く愛されています。オーケストラアレンジによって、BOØWYの楽曲が持つメロディの美しさや、ドラマチックな展開がより際立っています。

参加ミュージシャン

ニック・イングマン - 指揮者
アスターテ・オーケストラ・オブ・ロンドン - 演奏
ギャバン・ライト - リーダー
モーリス・マーフィー - ソロ・トランペット
ディック・モーガン - ソロ・オーボエ
ロビン・ミスティー・スミス - ピアノ

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