Organic Letters

Organic Letters（Org. Lett.）は、アメリカ化学会（ACS）が発行する、有機化学を専門とする重要な学術誌です。1999年に創刊されて以来、世界中の有機化学研究者から高い評価を受け、質の高い研究論文を数多く掲載することで知られています。

この雑誌の特徴は、その幅広いカバー範囲にあります。有機合成化学、天然物化学、生物有機化学、物理有機化学など、有機化学のあらゆる分野を網羅しており、基礎研究から応用研究まで、多様な研究成果が発表されています。そのため、有機化学の研究者にとって、最新の研究動向を把握するための必須の情報源となっています。

Organic Lettersに掲載される論文は、厳格な査読プロセスを経て選定されます。世界中の専門家によって査読が行われ、高い科学的基準を満たした論文のみが掲載されるため、論文の質の高さが保証されています。この高い審査基準が、Organic Lettersの高いインパクトファクター（2018年時点で6.555）を支えています。インパクトファクターとは、その雑誌に掲載された論文が他の論文に引用された回数を示す指標であり、雑誌の影響力を示す重要な指標の一つです。高いインパクトファクターは、Organic Lettersが有機化学分野において大きな影響力を持つ雑誌であることを示しています。

さらに、Organic Lettersは2014年にハイブリッドオープンアクセスへと移行しました。ハイブリッドオープンアクセスとは、従来の購読によるアクセスに加えて、著者が費用を支払うことで論文をオープンアクセスにすることができるシステムです。この移行により、より多くの研究者がOrganic Lettersに掲載された論文にアクセスできるようになり、研究成果の普及促進に貢献しています。

編集責任者には、スイス連邦工科大学チューリッヒ校のErick M. Carreira教授が就任しており、その高い専門性とリーダーシップの下、Organic Lettersはますます発展を遂げています。

Organic Lettersは、単なる学術誌にとどまらず、有機化学分野の発展に大きく貢献する重要な存在です。最新の研究成果を世界中に発信し、研究者間の情報交換を促進することで、有機化学の進歩を加速させています。今後も、有機化学分野の重要な情報源として、世界中の研究者から注目を集め続けることでしょう。

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