PCMジャズ喫茶

PCMジャズ喫茶（ジャズ喫茶「MUSIC BIRD」）

『PCMジャズ喫茶』は、ミュージックバードの『The Jazz』チャンネルで、長年にわたり放送されたジャズ音楽に特化したトーク番組です。番組は2011年8月に『ジャズ喫茶「MUSIC BIRD」』と名称を変更しましたが、PCM時代から続く人気は衰えることなく、多くのジャズファンに親しまれてきました。しかし、2024年2月17日の放送をもって、惜しまれながらも番組は終了しました。

概要

1998年4月に放送を開始した当初の番組タイトルは、『ブルーアンドセンチメンタル・PCMジャズ喫茶』でした。当初はサブタイトル扱いだった『PCMジャズ喫茶』という名称が、回を重ねるごとに浸透し、最終的には番組の正式なタイトルとして定着しました。

番組のパーソナリティは、ジャズ評論家の寺島靖国氏が務めました。放送開始当初は寺島氏一人で番組を進行していましたが、1998年5月23日の放送から編集者の安原顯氏がゲストとして参加。安原氏は2002年まで「永世客人」として番組に出演し、寺島氏との絶妙な掛け合いで番組を盛り上げました。安原氏の降板後も、番組は様々なゲストを迎え、常に新しい風を吹き込み続けました。

歴史

1998年4月：寺島靖国氏がパーソナリティを務める『ブルーアンドセンチメンタル・PCMジャズ喫茶』が放送開始。
1998年5月23日：編集者の安原顯氏がゲストとして初出演。以降、永世客人として番組にレギュラー出演。
2002年11月30日：安原氏が癌治療の影響で自宅からの「出前録音」という形で番組に参加。この時の録音は、12月14日の放送分と合わせて収録されました。
2002年12月28日：安原氏の療養に伴い、カメラマンの山本博道氏とジャズ評論家の田中伊佐資氏が新たなゲストとして参加。
2003年1月25日：番組内で、1月20日に安原顯氏が逝去したことが報告されました。
2003年4月：全国のジャズ喫茶やジャズ関連施設を訪問し、現地で収録を行う「出前録音」企画がスタート。
2003年10月4日：ジャズ評論家の岩浪洋三氏とオーディオ評論家の長澤祥氏がゲストとして参加。「200歳トリオ」と称して番組を盛り上げました。その後も、ジャズピアニストの山中千尋氏や編集者の高野雲氏など、様々なゲストを迎え、番組に新しい視点を取り入れました。
2008年春：放送枠が1時間から2時間に拡大。
2008年5月30日：秋葉原の石丸電気「レフィーロ・アンド・アネーロ」で公開収録を実施。オーディオマニアとして知られる三上剛志氏がゲストとして参加。（放送は同年12月）
2011年4月：安原顯氏の過去の出演回を「PCMジャズ喫茶スーパーアーカイヴ」として再放送。
2011年8月：番組タイトルを『ジャズ喫茶「MUSIC BIRD」』に変更。
2024年2月17日：最終回を迎え、番組終了。

放送局・ネット局

いずれも隔週土曜日の14:00 - 16:00に放送（翌週は再放送）。

ミュージックバード 122ch 『The Jazz』
モバHO! ch341 『The Jazz』（終了）
* エフエム多摩G-WIND（2006年6月ネット終了）

『PCMジャズ喫茶』は、単なる音楽番組ではなく、ジャズへの深い愛情と知識、そして個性豊かなパーソナリティとゲストの魅力が詰まった、唯一無二の番組でした。その終了は多くのジャズファンにとって残念な出来事でしたが、番組が残した功績は、これからも語り継がれていくことでしょう。

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