PORNO GRAFFITTI BEST BLUE'S

PORNO GRAFFITTI BEST BLUE'S：青の叙情、バンドの軌跡

2004年、デビュー5周年を迎えたポルノグラフィティ。その節目を飾るにふさわしく、2枚のベストアルバムが同時にリリースされました。そのうちの1枚、『PORNO GRAFFITTI BEST BLUE'S』は、バンドの歩みと魅力を凝縮した、まさに集大成と言える作品です。

青の哀愁、13曲の物語

『BLUE'S』のキーワードは「COOL（哀愁）」です。選曲は、バンドの代表曲である「アポロ」「アゲハ蝶」「メリッサ」といった、聴く者の心に染み渡る哀愁系のシングル7曲を中心に構成されています。さらに、アルバムやライブで人気を博した楽曲5曲が加わり、往年の名曲から新たな魅力を発掘できる内容となっています。そして、このベストアルバムをさらに特別なものにしているのが、未発表曲「まほろば○△」の存在です。過去の名曲に加え、新曲を加えることで、単なる過去の作品集ではなく、まさに「最新作」と言える、聴き応えのある内容を実現しています。全13曲は、リマスタリングされ、最高の音質で収録されています。

リンゴが象徴する、こだわりのパッケージ

ジャケットや歌詞カードには、リンゴをモチーフにしたデザインが採用されています。タイトルが「BLUE（青色）」であるにも関わらず、ジャケットは青リンゴを思わせる緑色が基調となっています。この色の選択、そしてリンゴというモチーフは、アルバム全体の世界観を象徴する、重要な要素です。初回仕様限定盤の歌詞カードは、通常盤とは異なり、表がカットされていないリンゴ、裏が半分にカットされたリンゴという、独特のデザインが施されています。さらに、メンバー3人の写真は、それぞれリンゴを持った姿で撮影されており、アルバムへのこだわりが感じられます。初回仕様限定盤はデジパック仕様で、ジャケットのタイトル部分が内側に凹むエンボス加工が施され、立体的で高級感のある仕上がりとなっています。また、『PORNO GRAFFITTI BEST RED'S』との初回ダブル購入特典として、抽選で特製オルゴールが当たる応募券が封入されているなど、ファンへの配慮も行き届いています。

リリースと規格変更、そして記録

当初はレーベルゲートCD2（LGCD2）規格でリリースされましたが、後にCCCDからの撤退に伴い、2005年7月27日には通常のCD-DA規格で再リリースされています。現在、店頭で販売されているのはほとんどがCD-DA規格のものです。台湾や香港でもリリースされ、現地盤もCD-DA仕様で発売されました。

そして、『BLUE'S』はリリース直後から大きな成功を収めます。2004年8月9日付のオリコン週間アルバムランキングで、ポルノグラフィティのアルバムとして初の1位を獲得。さらに、『RED'S』とともに同日付のオリコン週間アルバムランキング1位・2位を独占するという快挙を達成しました。その後3週連続で2作同時TOP3入りを果たし、同一アーティストによる3週連続のオリコンアルバムチャート2作同時TOP3入りは、イエロー・マジック・オーケストラ以来24年2か月ぶりという記録的な快挙となりました。

メンバーと演奏

演奏は、ポルノグラフィティの3名、岡野昭仁（Vocal, Chorus, Acoustic Guitar）、新藤晴一（Electric&Acoustic Guitar, Chorus）、Tama（Electric&Acoustic Bass, Chorus, Trumpet）によって行われています。未発表曲「まほろば○△」には、追加ミュージシャンとして飯田高広（Synthesist）、本間昭光（All Other Instruments）が参加しています。

まとめ

『PORNO GRAFFITTI BEST BLUE'S』は、単なるベストアルバムの枠を超えた、ポルノグラフィティの集大成と言える作品です。選曲、パッケージ、そして記録に残る商業的な成功、どれをとっても、このアルバムがバンドにとって特別な位置を占めていることを示しています。 哀愁漂う楽曲の数々と、凝りに凝ったパッケージは、聴く者、そして見る者に、深い感動と満足感を与えてくれることでしょう。

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