REエンジン

REエンジン (RE ENGINE)



REエンジンは、カプコンが開発した最先端のゲームエンジンで、特にバイオハザードシリーズでの使用が知られています。元々は『バイオハザード7 レジデント イービル』のために設計され、2014年に開発が開始されました。この新たなエンジンは、従来の「MT Framework」からの進化形として、より高品質なグラフィックと没入感のある世界観を実現するために作られました。

開発の背景



2010年代に入ると、カプコンの人気シリーズであるバイオハザードは高評価を得ていたものの、グラフィック表現において競合と比較して遅れをとることが懸念されていました。それに加え、制作チームは圧倒的に高いクオリティのゲームを目指しており、従来のエンジンでは対応が難しいと感じていたのです。ハードウェアの進化とともに、よりリアルなグラフィックと自然な環境表現を追求するために、REエンジンは開発されました。

REの意味



「RE」は「Resident Evil」を示すものであると同時に、「Revolution」のような意味も持っています。特には「Reach for the moon」という、挑戦を意味するメッセージが込められており、カプコンの開発チームの思いが反映されています。これにより、エンジンは単なる技術的な革新だけではなく、カプコンの理念を体現する存在となっています。

MT Frameworkからの移行



カプコンは以前からゲーム開発において共通ライブラリをカスタムして利用していましたが、MT Frameworkの限界が指摘されるようになりました。このエンジンは長期間にわたり多くのタイトルで利用されましたが、新機能の追加や仕様変更が難しく、各ゲームごとに異なるコードを扱う必要がありました。そのため、開発効率が低下し、互換性の問題も生じていました。これらの課題を解決するために、REエンジンは新たに設計され、高速な開発サイクルと共通のエンジンコードによって、全タイトルでの効率的な開発を可能にしました。

使用作品



REエンジンは、以下のさまざまなカプコンのゲームで利用されています。

これらのプロジェクトを通じて、REエンジンは高品質なゲーム体験を提供しています。

評価と受賞歴



REエンジンは、設定やビジュアル面での高い評価を受け、いくつかの受賞歴もあります。例えば、CEDEC AWARDSでは、2017年にエンジニアリング部門の優秀賞を、2020年には最優秀賞を受賞しました。このように、技術的な面でも業界内で評価されています。

REエンジンは、今後も新しい作品においてさらに進化し続け、この技術がもたらす魅力的なゲーム体験への期待が高まります。

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