RPGマガジン

概要

『RPGマガジン』は、ホビージャパンが1990年から1999年まで発行していた日本のテーブルトークRPG専門雑誌であり、通称「アールピージーマガジン」と発音されることもありますが、正式には「ロールプレイングゲームマガジン」と呼ばれます。創刊当時から休刊に至るまで、一貫して月刊誌として発行されました。

雑誌の特徴は、他社の同類雑誌とは異なり、テーブルトークRPGという遊びそのものの魅力を重視しており、特定のゲームシステムに依存することなく、資料性の高い内容を提供していた点です。そのため、記事の主流は一般的なプレイガイダンスやシナリオ作成に役立つ知識に関するものが多く、自社で発売するゲームに関しては常にサポート記事も掲載されていました。

沿革

タクテクス時代

『RPGマガジン』の前身は、ホビージャパンが1982年から発行していたウォー・シミュレーションゲーム専門誌『月刊タクテクス』です。この雑誌では、1982年に発行された第3号の「SFゲーム特集」で、『トラベラー』が紹介され、そこからテーブルトークRPGに関する記事が増加していきました。1987年には、偶数月がウォー・シミュレーションゲーム、奇数月がテーブルトークRPGを扱うという変則的な形態になり、その後もテーブルトークRPG関連の記事が中心に展開していきました。

中綴じ時代（創刊号～59号）

1990年5月2日に創刊されたこの雑誌は、最初のうちは『タクテクス』時代のスタイルを引き継ぎ、自社ゲームのサポート記事が中心でした。しかし、次第に桐島カブキによる「あなたにも出来るファンタジーRPG設定資料作成マニュアル」のような資料性の高い連載も増えていきました。

また、毎月の特集記事では、SFや魔法使い、古代日本に関するテーマが取り上げられ、さまざまな学術的知見を基にした記事が掲載されていました。

平綴じ時代（60号～112号）

1990年代後半、テーブルトークRPGの人気が衰退し始めるとともに、雑誌もリニューアルを行い、第60号から紙面を平綴じに変更し、ページ数を増加させました。その後は、番外編としてテレビアニメやカードゲームなど、テーブルトークRPGとは直接関係のない内容も取り上げるようになりました。この頃には、トレーディングカードゲーム『マジック:ザ・ギャザリング』の人気が高まり、関連する記事も多数掲載されるようになりました。

しかし、1999年にはテーブルトークRPGの記事の比率が減少し、最終的に専門誌『ゲームぎゃざ』へとリニューアルされることとなりました。

取り扱ったTRPGシステム

『RPGマガジン』では、様々なTRPGシステムをサポートしました。これには「機動戦士ガンダムRPGシリーズ」や「クトゥルフの呼び声」など著名なタイトルが含まれています。これらのタイトルに関連するサポートは後の誌面移行が行われたものもあります。

連載記事

特に注目されたのは、桐島カブキによる設定資料作成マニュアルや、歴史的観点からのファンタジー世界構築についての提案でした。雑誌の多角的な内容は、読者に幅広い情報を提供し、受け入れられました。

結論

『RPGマガジン』は、1990年代の日本においてテーブルトークRPGに特化した貴重な情報源であり、その影響力は今でも多くのファンに記憶されています。多様な特集記事とともに、テーブルトークRPGの魅力を効果的に伝える努力が見られました。この雑誌が提供した知識は、多くのプレイヤーやゲームマスターにとって今でも役立つものでしょう。

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