RPG-2

RPG-2：ソ連が生んだ携帯式対戦車擲弾発射器

RPG-2は、ソビエト連邦で開発された歩兵携行用対戦車擲弾発射器です。その名称はロシア語で「手持ち式対戦車擲弾発射器」を意味する「ручной противотанковый гранатомёт」の頭文字に由来します。

概要

RPG-2は、無反動砲の原理を応用して対戦車擲弾を発射する兵器です。モデルとなったナチス・ドイツのパンツァーファウスト250と同様の方式を採用しています。後継のRPG-7とは異なり、弾頭後部と発射用推進薬の間にロケットチューブは内蔵されていません。

この構造の違いから、RPG-7と比較して有効射程は100mと短く、弾道も弧を描くため、特に移動目標への命中には熟練した技術が求められます。また、弾頭のストッパーがないため、装填時にRPG-2を傾けると弾頭が抜け落ちる事故も発生しました。信管の安全装置により、射手の手元での爆発事故はほとんどありませんでした。

運用

RPG-2は1949年にソ連軍に採用され、1960年代に新型のRPG-7が登場するまで使用されました。ソ連以外にも、中東やベトナムなど多くの国で広く使用されました。

弾頭はPG-2の1種類のみで、固定の照準器を用いて照準します。擲弾筒班は射手と弾薬運搬手の2名で構成され、射手はRPG-2と弾頭3発、弾薬運搬手は弾頭3発を装備していました。

中国では56式火箭筒としてコピー生産され、北ベトナム製のB-50、チェコスロバキア製のR-27、ユーゴスラビア製のM57といった独自の改良型も製造されました。

弾頭：PG-2

種類：HEAT弾
重量：1.84kg
直径：82mm
貫通能力：200mmのRHA

登場作品

RPG-2は、数多くの映画、漫画、ゲームに登場しています。

映画：『プラトーン』、『ワンス・アンド・フォーエバー』
漫画：『Cat Shit One』
ゲーム：『バトルフィールド ベトナム』、『メタルギアソリッド ピースウォーカー』

これらの作品では、RPG-2が兵器として使用される様子が描かれています。

関連項目

対戦車兵器
対戦車擲弾発射器
RPG
RPG-7
小型武器

外部リンク

Modern Firearms（英語）
handgun.kapyar.ru（ロシア語）
* diversant.h1.ru/guns/（ロシア語）

RPG-2は、その簡便な構造と比較的低いコストから、多くの国で普及した対戦車兵器です。後継のRPG-7に比べると性能は劣りますが、ゲリラ戦などでは依然として有効な兵器として使用されました。

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