RT-2PM2 (ミサイル)

RT-2PM2 トーポリM

RT-2PM2 トーポリM（ロシア語: РТ-2ПМ2 «Тополь-М»）は、ロシア連邦が開発した大陸間弾道ミサイル（ICBM）です。アメリカ国防総省（DoD）は本ミサイルおよびその派生型に対して「SS-27」という識別番号を与えており、北大西洋条約機構（NATO）においては「シックルB」というコードネームで呼ばれています。

開発の経緯と概要

トーポリMは、RT-2PM（SS-25）トーポリを基に改良が重ねられたもので、その開発はソビエト連邦時代の1980年代に遡ります。1994年には最初の発射実験が実施され、1997年に部隊への配備が開始、翌1998年には作戦能力を獲得しました。当初はミサイルサイロからの発射を前提として配備が進められましたが、後に移動式発射機（TEL: Transporter Erector Launcher）であるMZKT-79221シャーシに搭載されるタイプも開発・配備されるようになりました。

2008年1月の時点では、46基がミサイルサイロに、6基がTEL車両に配備されていました。ロシア政府は2015年までに合計69基を配備する計画を立てていました。また、敵の迎撃ミサイルに対抗するため、核爆発に対する防御機能も強化されており、放射線や電磁パルス（EMP）からの保護シールドを備えています。

迎撃対策

2005年には、アメリカ合衆国が開発を進める弾道弾迎撃ミサイルシステムに対抗するため、新たな再突入体の試験が行われました。この再突入体は、宇宙空間や高層大気圏において軌道を変更する能力を持ち、敵の迎撃を困難にするように設計されています。

派生型

トーポリMには、潜水艦発射弾道ミサイル（SLBM）型も存在し、R-30（SS-NX-30）として知られています。R-30は2005年から試験発射が開始されました。また、トーポリMの後継として、多弾頭個別誘導再突入体（MIRV）を搭載したRS-24が開発され、2010年から配備が開始されています。

北朝鮮への影響

2023年4月13日に北朝鮮が発射した新型ICBM「火星18」は、トーポリMを基に開発された可能性が指摘されています。マサチューセッツ工科大学名誉教授のセオドア・ポストルは、火星18の技術的な特徴がトーポリMと類似していることを指摘しています。

登場作品

トーポリMは、以下のビデオゲーム作品に登場しています。

『エースコンバット アサルト・ホライゾン』：NRF（新ロシア連邦）軍が使用する兵器として登場。
『エースコンバット インフィニティ』：ユージア連邦軍が使用する兵器として登場。
* 『デビルズサード』：ソロプレイのミッション7に登場。旧ソ連残党のテロ組織「SOD（School Of Democracy）」が保有する兵器として、TEL車両搭載型が2基登場。主人公のアイヴァン・ザ・テリブルが「ソ連の移動型ICBMランチャー」と評するが、最終的には爆破される。

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