SA700iS

FOMA SA700iS（フォーマ・エスエー なな まる まる アイ エス）は、三洋電機（現・京セラSANYOブランド）が開発した、NTTドコモの第三世代携帯電話（FOMA）端末です。三洋電機にとって初のFOMA端末であり、ドコモ向け端末としては約6～7年ぶりの製品でした。

概要

同時期に発表された701iとは異なり、「iチャネル」には対応していなかったため、型番は700iSとなりました。この端末は、三洋電機が長年培ってきた技術とノウハウが注ぎ込まれたモデルと言えるでしょう。

GPS機能

SA700iSは、FOMA端末として初めてGPS機能を搭載しました。ナビゲーション技術はNAVITIMEによって提供され、au（KDDI／沖縄セルラー電話）のEZナビウォークとは異なり、iモード情報料は無料でした（別途パケット通信料は発生）。ただし、当初から2008年12月31日までのサービス予定とされており、現在はナビゲーション機能は利用できません。しかし、GPS機能自体は現在でも利用可能です。GPS機能を活用したケータイお探しサービスや、イマドコサーチの位置情報もGPSで取得可能でした。

REX OS & BREW採用

ドコモは携帯電話プラットフォームとしてLinuxやSymbian OSを採用していましたが、三洋電機はau携帯電話の製造で実績があったため、米クアルコム社製のREX OSとBREWを併用しました。発売当時、LinuxやSymbian OSはドコモ向けに十分なチューニングがされておらず動作が不安定なこともありましたが、長年の実績を持つBREWを採用したことで、同時期の他機種と比較して非常に軽快な動作を実現しました。その軽快さは2009年夏モデルまでのFOMA端末でも匹敵するものがほとんどなかったほどです。また、当時KDDIで「BREWでは実装不可能」とされていたJavaアプリケーションについても、BREW上で動作するJavaVMを開発・搭載することで実現しています。

歴史

2005年6月2日：電気通信端末機器審査協会 (JATE) 通過
2005年6月3日：技術基準適合証明 (TELEC) 通過
2005年8月3日：ドコモよりプレスリリース
2005年10月1日：発売開始

不具合

2006年2月28日に、以下の不具合が公表されました。

GPS機能の「定期現在地通知設定」で、開始時間と終了時間を同一時刻に設定した場合、最初の1回のみしか通知されない。
iモードメールのメールアドレスをアカウントのみ、またはメールアドレス全体が半角50文字で電話帳に登録している場合、メールの発信元または宛先が、電話帳に登録した名前ではなくメールアドレスで表示される。

関連項目

三洋電機
京セラ

注

これらの情報は、当時の技術やサービスに基づいており、現在の状況とは異なる場合があります。

外部リンク

* SA700iS｜京セラ

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