SACHET

『SACHET』（サシェイ）は、シンガーソングライター門あさ美が1980年10月5日にリリースした2枚目のオリジナルアルバムです。前作『Miss. Miss Me』から約1年後に発表された本作は、より洗練されたサウンドと多様な音楽性で、彼女の音楽的な才能をさらに開花させた作品として知られています。

アルバムは、Side OneとSide Twoに分かれており、全10曲が収録されています。Side Oneは、「セ・シボン」で幕を開け、都会的な雰囲気と軽快なリズムが印象的な楽曲です。続く「予告状（はじめての手紙）」は、門あさ美自身が作詞・作曲を手掛けたバラードで、切ない歌詞とメロディが胸に響きます。「予期せぬ出来事」「ハート半分」「Silk Night」と続き、それぞれの楽曲で異なる表情を見せています。

Side Twoは、「Lonely Lonely」からスタートします。松任谷正隆が編曲を担当したこの曲は、都会的な孤独感を漂わせるメロディが特徴です。「Mr. K」は、大村雅朗のアレンジが光るダンサブルなナンバーで、門あさ美の新たな一面を垣間見ることができます。「下りのない坂道」「Do Do」「やさしい声で殺して」と続き、バラエティ豊かな楽曲が楽しめます。

本作には、豪華なミュージシャンが参加しています。ドラムには林立夫、島村英二、菊地丈夫、石川晶、ベースには後藤次利、岡沢茂、高水健司、稲葉国光、岡沢章、ギターには土方隆行、鈴木茂、松原正樹、笛吹利明、安田裕美、吉川忠英、杉本喜代志、キーボードには佐藤準、大村雅朗、戸塚修、渋井博、羽田健太郎、富樫春生、松任谷正隆など、当時の日本の音楽シーンを代表するミュージシャンたちが、門あさ美の音楽を支えています。

プロデューサーは奥島吉雄、ディレクターは山口喜由が務めました。レコーディング・エンジニアは水谷照也、ミキシング・エンジニアは水谷照也と吉野金次、マスタリング・エンジニアは吉野金次が担当し、川崎利明によるイラストレーション、波多健二による写真が、アルバムの世界観を彩っています。

『SACHET』は、門あさ美の音楽性を確立した重要な作品であり、1980年代の日本の音楽シーンを代表するアルバムの一つとして、現在でも多くの音楽ファンに愛されています。洗練されたサウンドと情感豊かな歌声が織りなす、大人のための音楽体験を、ぜひ堪能してください。

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