SCENE (ASKAのアルバム)

アルバム『SCENE』について

『SCENE』は、ASKA（飛鳥涼）が1988年に発表した初のソロアルバムです。当初はチャゲ&飛鳥の活動が優先されていたため、ソロアルバムの制作が後回しにされていましたが、音楽スタイルの変化を受け、ついにソロ作品のリリースに至りました。特にバラードに焦点を当てた本作には、ASKA自身が他のアーティストに提供した楽曲のセルフカバーが多数収録されています。

リリース歴と収録曲

『SCENE』は1988年8月21日にポニーキャニオンからリリースされました。その後、1990年や2001年にCDとして再発売され、2018年にはリミックスバージョンがUHQ-CDで登場しました。また、2018年版にはボーナストラックとして「大人じゃなくていい」のリミックスも収められています。

収録曲は以下の通りです：
1. 伝わりますか
2. 蘇州夜曲
3. 予感
4. MY Mr.LONELY HEART
5. 夢はるか
6. SCENE
7. ふたり
8. 今でも
9. 最後の場面
10. MIDNIGHT 2 CALL
11. 大人じゃなくていい (リミックス)

特に、「蘇州夜曲」はASKAの幼少期からの思い入れのある曲で、坂本九の「上を向いて歩こう」と迷った結果、こちらを収録しました。また、「伝わりますか」や「ふたり」といった作品は他のアーティストへの楽曲提供後にセルフカバーされています。

制作の背景

ASKAは、ソロアルバム制作を長い間夢見ていましたが、チャゲ&飛鳥の活動を優先させるため、その機会を逃していました。彼は「自分の中にはこういうパイはいつでも持っていますよ」と初期からのファンにメッセージを届けるため、独自の表現を模索していたと語っています。

音楽スタイル

このアルバムはバラードを中心に展開されており、ASKA自身の音楽スタイルの変遷を示す重要な作品です。バラードの美しいメロディと歌詞は、リスナーに深い感動を与え、当時のソロ活動の一環として支持されました。

コンサートとリメイク

2008年には『ASKA SYMPHONIC CONCERT TOUR 2008 'SCENE'』が開催され、アルバムの名を冠したこのコンサートではオーケストラの演奏が演出され、ASKAの意向も反映された作品として注目を浴びました。

アルバム『SCENE』は、ASKAの音楽キャリアの重要なマイルストーンとなり、続編として『SCENE II』や『SCENE III』が制作されるきっかけともなりました。今でも多くのファンに愛されているこの名盤は、音楽史における特別な位置を占めています。

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