SDカード (運転免許)

SDカードとは

SDカード（Safe Driver Card）は、警察庁が所管する自動車安全運転センターが発行する、無事故無違反の証明となる携帯用カードです。このカードは、安全運転を心がけているドライバーを可視化し、様々な場面で活用されています。

SDカードの種類と取得方法

SDカードは、無事故無違反を継続している期間によって色が分けられています。

グリーン：1年以上2年未満
ブロンズ：2年以上4年未満
シルバー：4年以上10年未満
ゴールド：10年以上20年未満
スーパーゴールド：20年以上

SDカードを取得するには、各都道府県の自動車安全運転センターに無事故・無違反証明書または運転記録証明書を申請する必要があります（証明書1件につき670円）。申請後、過去1年以上にわたって事故や違反の記録がない場合、証明書と一緒にSDカードが郵送されます。また、多くの指定自動車教習所では、卒業検定の料金に申請手数料が含まれているか、別途申請料を徴収することで、卒業後1年間無事故無違反を継続すれば、自動的にカードと証明書が送られてくる仕組みとなっています。

事故や交通違反の検索対象期間には、運転免許の全種類の保持期間が含まれます。したがって、過去に運転免許を取得したことがあり、その後無事故無違反である場合は、免許取得日から証明日までが無事故無違反期間として記載されます。免許の失効期間があっても、免許証番号が変わらなければ、最初の免許取得日が起算日となります。

SDカードの効力と活用事例

SDカードは、交通違反や人身事故がないことを証明するものであり、法的効力はありません。しかし、個人タクシーの申請や、運送事業者における安全運転意識の向上など、様々な場面で活用されています。また、企業によっては、社用車を運転するための社内資格としてSDカードの取得を義務付けたり、就職時のチェック項目として活用したりするケースもあります。

SDカードは、安全運転に対する一種の特典制度としての側面も持ち、優遇店では様々なサービスを受けることができます。

SDカードが利用可能な業種

SDカードを提示することで、以下のような業種で優遇措置を受けることができます。

ガソリンスタンド：給油、洗車、オイル交換などの割引
金融機関：マイカーローンの金利優遇
ゴルフ場：プレー料金の割引
運転代行
指定自動車教習所：入校料金割引

優遇される業種や割引内容は、店舗や施設によって異なります。

SDカードの問題点

SDカードには、以下のような問題点も指摘されています。

有効期限: SDカード優遇店や施設・サービスは、カードの色に関係なく特典の有効期間が異なり、有効期限切れになっている場合がある。
誤った情報: 運転免許更新時に、SDカードがあれば裁判で有利になると勧誘されることがあるが、実際には刑事事件の裁判でSDカードの有無は影響しない。
天下り: SDカードの発行手数料による収入が、役職員の給与に多く使われており、警察庁や自治省・財務省からの天下り役人が多いことが批判されている。

まとめ

SDカードは、無事故無違反のドライバーを証明する便利なカードですが、有効期限や特典内容、運営方法など、注意すべき点も存在します。SDカードの取得を検討する際は、これらの情報を踏まえた上で判断することが重要です。

関連情報

自動車安全運転センター：SDカードについて
ゴールド免許
交通安全協会

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