SINGER FOR SINGER

アルバム『SINGER FOR SINGER』について

『SINGER FOR SINGER』は、MISIAがリリースしたメジャー6枚目のアルバムであり、さまざまなアーティストから楽曲が提供されたコンセプトアルバムです。この作品の発売に際して、エイベックスの方針が変更されたため、CCCD（コピーコントロールCD）が解除されましたが、レンタル版は依然としてCCCDのままとなっています。

制作背景

本アルバムは、MISIA自身のライブパフォーマンスの経験が大きな影響を与えています。プロデューサーの勧めを受けつつ、彼女はクラブやホールからアリーナ、ドームに至るまで多岐にわたる場でのパフォーマンスを通じて、歌に対する理解をさらに深めたいという思いを持っていました。これらの体験が、アルバム制作において重要な役割を果たしました。楽曲提供を行うアーティストとは、制作前やレコーディング時に直接会う機会を持つなど、積極的にコミュニケーションを取りました。ただし、比嘉栄昇に関しては、スケジュールの都合で合流できなかったとのことです。

収録楽曲

本アルバムには多彩な楽曲が収録されています。

• - Let It Smile

トヨタ自動車の「トヨタ・ウィッシュ」CMソングとして使用され、心地よいメロディが特徴です。

• - 星空の片隅で

関西テレビ・フジテレビ系ドラマ『みんな昔は子供だった』の主題歌であり、藤井もその後にアルバム『奇妙な果実』でセルフカバーを行っています。

• - 冬のエトランジェ

東映配給映画『海猫』の主題歌であり、GLAYのTERUがバックボーカルとして参加しています。GLAYも後にライブでの演奏を通じて事実上のセルフカバーを行いました。

• - Mama Says

楽曲の持つメッセージと心情に寄り添った歌詞が特徴です。

• - 君だけがいない世界

孤独感をテーマにした曲で、MISIAの歌声が際立ちます。

• - Birthday Cake

誕生日を祝う心温まる楽曲で、聴く者に幸せな気持ちをもたらします。

• - 虹のラララ

花王の「ビオレ」CMソングとして起用されており、後に玉置浩二がアルバム『PRESENT』（2006年）でセルフカバーしています。

• - 風のない朝 星のない夜

情景描写が美しいメロディが印象的な楽曲です。

• - 名前のない空を見上げて

作品の中で最も感情的な表現がされているトラックです。

• - Holy Hold Me

この曲もMISIAの力強いボーカルが光る一曲です。

演奏のクレジット

アルバムには、多数の才能あるミュージシャンが参加しています。MISIAはもちろんのこと、久保田利伸やTERU、そして各種楽器を担当したプレイヤーの存在が曲全体に深みを与えています。特に、重実徹や鈴木健治のプロフェッショナルな演奏は、アルバムのクオリティを非常に高めています。さらには、弦楽器アレンジやサックスソロなども含まれており、個性豊かなトラックがそろっています。

このように、アルバム『SINGER FOR SINGER』はMISIAの歌声と多様なアーティストの楽曲が融合した、非常に魅力的な作品となっています。音楽の力を再認識させてくれる一枚と言えるでしょう。

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