SM-36 (航空機)

SM-36 STALMA: 次世代戦闘機の概要

概要

SM-36 STALMAは、アメリカ合衆国のベンチャー企業、STAVATTI AEROSPACEが計画している戦闘機であり、同社はこれを第6世代ジェット戦闘機として位置付けています。その名称は「Short Take off Advanced Light Multi-role Aircraft」の略称です。SM-36は、軽多用途機としての特性を持ちながら、高い戦闘能力を求められています。

開発の経緯

SM-36の開発は1989年に始まりました。当初はF-16およびF/A-18を代替する戦闘機として計画されましたが、統合打撃戦闘機プロジェクトの影響により、輸出用の軽戦闘機に方針転換されました。最初は「F-26」と呼ばれていましたが、後に現在の名称に変更されました。本来の試作機完成予定は2003年でしたが、遅延により2005年、さらには2007年に延期され、実際には完成しませんでした。現在、STAVATTIは再設計を行い、2024年に初飛行し、2025年から2030年にかけて完成を目指しています。

なお、STAVATTIはSM-47のマルチロール機としての開発が先行しているため、SM-36の再開発はそれ以降になると見込まれています。2016年にはSM-36に関する情報が公式サイトから削除されていますが、かつてはさまざまな輸出オプションも検討されていました。

機体の構造

SM-36の機体は、アルミニウムやチタン、ステンレス鋼の合金からなる一次構造と、カーボンファイバーやアラミドを用いた二次構造で構成されています。このセミモノコック構造はブレンデッドウィングボディを採用しており、性能の向上に寄与しています。エアインテークは亜音速飛行用のものと超音速飛行用のものを含む可動式で、運用に際して多様な使用形態に対応しています。

また、主翼は可変後退翼であり、大型の全遊動式カナードとともにX字型の翼平面形を形成しています。さらに、V字型の尾翼が特徴的で、空力的補正によって優れた操縦性を実現しています。

エンジン性能

エンジンは、計40,000ポンド（約18,140kg）級のターボファンエンジンを搭載しており、スーパークルーズが可能です。顧客はエンジンをプラット・アンド・ホイットニー製のF119-PW-100、F135、ゼネラル・エレクトリック/ロールス・ロイス製のF136から選択できる機会があります。さらに、低温プラズマを用いたアクティブステルス技術なども検討されており、周囲のレーダーからの視認性を低減する工夫がなされています。

武装システム

武装においては、M61A2バルカンと内部ウェポンベイに最大453.6kgの搭載能力を持っています。主翼下8か所、胴体下5か所に、最大搭載量が11,340kgのハードポイントを備えており、多彩な攻撃能力を持つことが期待されています。また、STAVATTIはGCM-4空対空ミサイルやSDB-1小直径爆弾の独自開発も進めており、武装の多様性は飛躍的に向上しています。

バリエーションと今後の展望

SM-36には単座のS型や複座のT型など、多数のバリエーションが計画されていましたが、再設計後も大まかな外観と構造は維持される見込みです。新しいステルス技術やセンサーが導入されることにより、戦闘能力の向上が図られています。

将来的にはエンジンも推力50,000ポンド（約22,680kg）級へと進化し、さらなる高性能化が期待されています。STAVATTI AEROSPACEが描く未来の戦闘機、SM-36 STALMAに注目が集まっています。

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