SONGS (長渕剛のアルバム)

長渕剛の代表作『SONGS』：愛をテーマにした珠玉のラブソング集

2008年5月21日、フォーライフミュージックエンタテイメントよりリリースされた長渕剛のベストアルバム『SONGS』は、その名の通り、愛をテーマにした楽曲を厳選した2枚組作品です。

アルバムコンセプトと選曲

『SONGS』は、『LOVE』と合わせて2枚組構成で、長渕剛のキャリアにおける数々の名曲が「愛」という視点から選ばれています。単なるベストアルバムではなく、長渕剛本人が「現在、最もふさわしい形」として、全曲リマスタリングを施した上で、楽曲によってはリミックスやボーカルの再レコーディング（new vocal表記）まで行われています。中には、リミックスのみ施された楽曲（remix表記）も含まれています。これにより、楽曲は新鮮な響きを取り戻し、新たな魅力を放っています。

収録楽曲は、1979年の『風は南から』から2007年の『Come on Stand up!』までのシングル曲、アルバム曲からセレクトされています。代表的なラブソングに加え、カップリング曲として発表された隠れた名曲も収録されており、長渕剛の音楽遍歴と、彼の音楽における「愛」の表現の進化をたどることができます。

パッケージと特典

『SONGS』はCD2枚組に加え、特典としてDVDが付属しています。DVDには、2007年に行われたコンサートツアー「2007 TSUYOSHI NAGABUCHI ARENA TOUR COME ON STAND UP!」から、代々木第一体育館公演の模様が収録されています。ライブ映像とCDの楽曲とを合わせて、より深く長渕剛の音楽世界に浸ることができます。DVDの収録規格はリージョンコード2、16:9 LB、音声方式はリニアPCMです。

批評家の評価

音楽情報サイト『CDジャーナル』は、「心の底から響くソウルフルな表現が既発表曲に別の光と影を投じており、ここでもリアリティのあるストーリーテラーぶりがわかる」、「珠玉の愛の唄ばかりが並んでおり、彼の熱いヴォーカルが心を揺らす」と高く評価しています。また、『AllMusic』では、ボブ・ディランやブルース・スプリングスティーンの影響を感じさせつつも、独自のスタイルを確立している長渕剛の音楽性を称賛。日本のニューカマーにも彼の音楽を紹介する作品として位置づけています。

チャート成績と販売

『SONGS』はオリコンチャートで最高位4位を獲得し、8週にわたってチャートにランクイン。4.2万枚を売り上げるヒットとなりました。タワーレコードの「ジャパニーズ ロック&ポップス アルバム」部門でも、2008年5月19日付けで16位にランクインするなど、高い人気を得ました。リリース後には、女性向け携帯サイト「Girlswalker.com」で、歌詞にイラストが添えられたデコメールも配信されました。

スタッフクレジット

アルバム制作には、数多くのスタッフが携わっています。レコーディング、ミキシング、マスタリングエンジニア、アシスタントエンジニア、スタジオ代表、パッケージデザイン、アートディレクション、写真撮影、コーディネートなど、それぞれの分野のプロフェッショナルが、長渕剛の音楽を形作るために尽力しました。DVD制作においても、ディレクター、MAエンジニアをはじめとする多くのスタッフが、コンサートの熱気を映像に収めるために尽力しています。

まとめ

『SONGS』は、長渕剛の音楽的キャリアと、彼の音楽における「愛」への揺るぎない情熱が凝縮された、まさに集大成と言える作品です。リマスタリング、リミックス、再レコーディングによって、新たな輝きを放つ楽曲の数々、そしてライブ映像を収録したDVDは、長渕剛ファンのみならず、日本の音楽史における重要な作品として、これからも高く評価されることでしょう。

もう一度検索