SR-3

SR-3 ヴィーフリ

SR-3 ヴィーフリ（СР-3 Вихрь）は、ロシア語で「つむじ風」を意味する、ロシア連邦で開発された小型アサルトライフルです。特殊部隊での使用を想定し、隠密性と近接戦闘能力に特化した設計が特徴です。

開発の経緯

SR-3の開発は、1989年にTsNIITochMash（精密機械中央 научно-исследовательский институт точного машиностроения）の設計者であるA.D.ボリソフによって開始されました。1991年には最初の試作型であるRG051が製造され、その後、V.N.レフチェンコが開発に加わりました。1994年には現在のモデルであるSR-3が完成し、同年末には国家試験に合格、1995年から特殊部隊での運用が開始され、1996年半ばに正式採用されました。

設計の特徴

SR-3は、基本的な構造を同じく特殊部隊向けアサルトライフルのAS Val（自動狙撃銃）に準拠していますが、サプレッサーを装備せず、銃本体上面に折り畳み可能な銃床を採用し、コッキングハンドルをガスチューブの両側面に配置するなど、徹底的に軽量化とコンパクト化が図られています。レシーバー両側面には小型のセレクターレバーが配置され、射撃モードと安全装置を切り替えることができます。射撃モードは、トリガー付近に設けられたクロスボルト式のスイッチで選択します。

派生型

SR-3は、その運用実績を踏まえ、いくつかの派生型が開発されています。

SR-3M

SR-3の改良型であり、銃床をレシーバー上側に折り畳む方式から、AS Valと同様の左側面に折り畳む方式に変更しています。また、ハンドガードに折りたたみ式のフォアグリップを追加し、SR-3にはなかったサイドレールを設け、ドブテイルマウントを介して東側系の照準器を取り付けられるようにしています。

SR-3MP

SR-3Mをさらに改良したモデルです。グリップ底部に短いピカティニーレールを備え、SR-3Mの折りたたみ銃床に特別なアダプターを取り付け、上下反転させて装着することで、ヘルメットのバイザーを使用する隊員でも扱いやすいように設計されています。また、ハンドガード左右とレシーバー上部には、それぞれピカティニーレールが追加されており、各種アタッチメントの装着に対応しています。

登場作品

SR-3 ヴィーフリは、その特殊な背景から、いくつかのゲーム作品に登場しています。

ゴーストリコン ブレイクポイント: 特殊部隊を起源とするテロ組織「ボダーク」のロシア兵が使用する主要武器として登場します。
ドールズフロントライン: 擬人化されたキャラクターとして登場します。レア度は星5で、サブマシンガンとして扱われます。
Escape From Tarkov: AS Val、VSS、9A-91、VSK-94などと共に、9x39mm弾を使用する銃器として実装されています。ゲーム内ではアサルトライフルに分類されています。

関連項目

小銃・自動小銃等一覧
9A-91
AS Val
OTs-14
VSS (狙撃銃)

参考文献

SR-3 Vikhr - Modern Firearms (http://weapon.at.ua/load/321-1-0-817)

外部リンク

SR-3M Tuning
* SR3 and SR-3M Replicas

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