STS-132

スペースシャトル STS-132：国際宇宙ステーションへの貢献とアトランティスの軌跡

STS-132は、2010年5月14日から26日にかけて行われた、スペースシャトル・アトランティスによる国際宇宙ステーション（ISS）利用補給ミッション（ULF4）です。このミッションは、ISSの拡張と機能向上に大きく貢献しました。

ミッションの目的と内容

STS-132の主な目的は、ロシアのミニ・リサーチ・モジュール1（MRM1）をISSに取り付けることでした。MRM1は、ISSの実験能力を向上させるための重要なモジュールであり、宇宙環境での科学研究を促進する役割を担っています。スペースシャトルがロシアのモジュールをISSに運搬したのは、このミッションが初めてでした。

ミッション中には、3回の船外活動が実施されました。これらの船外活動では、ISSのP6トラスのバッテリー半分が交換されました。バッテリーの交換は、ISSの電力供給を維持し、安定した運用を確保するために不可欠な作業です。

乗組員

STS-132には、以下の6名の宇宙飛行士が搭乗しました。

ケネス・ハム (2)：船長
ドミニク・アントネリ (2)：パイロット
スティーブ・ボーエン (2)：ミッションスペシャリスト
マイケル・グッド (2)：ミッションスペシャリスト
ピアーズ・セラーズ (3)：ミッションスペシャリスト
ギャレット・リーズマン (2)：ミッションスペシャリスト

※ かっこ内の数字は、今回を含めたフライト経験数を示します。

アトランティスの運用終了と追加ミッション

当初、STS-132はアトランティスの最後のミッションとなる予定でした。しかし、後にSTS-135での飛行が追加され、アトランティスは再び宇宙へと飛び立つことになりました。

文化的なエピソード

STS-132には、米海軍飛行隊のMutha Awardのトロフィーである信楽焼の子連れ狸が同乗しました。これは、ミッションの成功を祈願し、宇宙飛行士たちの士気を高めるためのユニークな試みでした。

まとめ

STS-132は、国際宇宙ステーションの機能拡張と維持に貢献した重要なミッションであり、アトランティスの歴史においても特筆すべき出来事です。ロシアのモジュールを初めてISSに運搬したことや、3回の船外活動によるバッテリー交換など、数々の成果を上げました。

STS-132 Mission Information - NASA
国際宇宙ステーションの組立フライト ULF4（STS-132） - JAXA

もう一度検索