STS-133

[STS-1]]33は、2011年2月に打ち上げられたスペースシャトル、ディスカバリーによる国際宇宙ステーション]利用補給ミッション(ULF5)です。このミッションは、ディスカバリーにとって最後の飛行となりました。当初は[[スペースシャトル自体の最終飛行となる予定でしたが、その後のミッション計画変更により、STS-134、STS-135が追加され、結果として最後から3番目の飛行となりました。

ミッションの目的

STS-133の主な目的は、以下の通りです。

恒久型多目的モジュール(PMM)のISSへの運搬と設置
エクスプレス補給キャリア4（ELC-4）のISSへの運搬と設置
ロボノート2(R2)の運搬と与圧モジュール（デスティニー）内への設置

PMMは、スペースシャトルでISSに物資を運搬する際に使用されていた多目的補給モジュール「レオナルド」を改造し、恒久的にISSに接続できるようにしたもので、主に倉庫として利用されます。ロボノート2は、このPMM内に搭載されてISSへと運ばれました。ミッション期間中には、計2回の船外活動が実施されました。

搭乗クルー

STS-133には、以下の6名の宇宙飛行士が搭乗しました。

スティーヴン・W・リンジー (船長): 5回目のフライト
エリック・ボー (パイロット): 2回目のフライト
アルヴィン・ドルー (ミッションスペシャリスト): 2回目のフライト
スティーブ・ボーエン (ミッションスペシャリスト): 3回目のフライト
マイケル・バラット (ミッションスペシャリスト): 2回目のフライト
* ニコール・ストット (ミッションスペシャリスト): 2回目のフライト

打ち上げ延期

当初、STS-133の打ち上げは2010年11月1日に予定されていました。しかし、軌道制御エンジンからのヘリウムガス漏れにより2日間延期。その後、メインエンジンの制御装置の異常、天候不良、外部燃料タンクからの水素漏れ、そして外部燃料タンクの断熱材の亀裂などが相次いで発生し、打ち上げは大幅に延期されました。

断熱材の亀裂調査の結果、液体水素タンクと液体酸素タンクの間をつなぐタンク間構造（インタータンク）の補強用の金属材に多数のヒビが発見され、大規模な修理が必要となりました。シャトルは組み立て棟に戻され、詳細なX線検査と修理が実施されました。その後の調査で、タンクに使用されていた補強用金属材のロットが製造不良により強度が不足していたことが判明。補強用金属板を追加し強度を上げる処置が行われ、1月27日に修理が完了。2月1日にシャトルは射点に戻り、打ち上げ準備が再開されました。

打ち上げ直前には、ケネディ宇宙センターの射点安全管理コンピュータに不具合が発生し、打ち上げが3分遅れましたが、飛行には支障ありませんでした。

各国宇宙船の集合

STS-133ミッション中、ISSにはスペースシャトル、ソユーズ（2機）、プログレス(1機)、ATV(ATV-2)、HTV(HTV2)が同時に結合している状態となりました。これは、ISSに各国の宇宙船・補給船が集合した最初で最後の機会となりました。

ソユーズTMA-M宇宙船を一時的に切り離し、ISS全体像を記念撮影する案も検討されましたが、使用するソユーズ宇宙船が改良型の初号機であったため、ISS近傍を飛行する安全性に疑問があり、この案は却下されました（ソユーズ宇宙船を使ってのシャトルがドッキングしたISSの撮影は、次のSTS-134で実現しました）。EVA中に宇宙飛行士がEVAカメラで全体撮影を行ったほか、帰還のために分離したシャトルからのISSの撮影も行われました。

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