STS-51-D

STS-51-Dは、NASAのスペースシャトル計画における16回目のミッションであり、ディスカバリーの4回目の飛行として1985年4月12日にケネディ宇宙センターから打ち上げられました。打ち上げは、固体ロケットブースターの回収エリアにボートが侵入したため、55分遅延しました。このミッションは、スペースシャトルの3度目の延長ミッションとなりました。

乗組員

船長: カロル・J・ボブコ (2回目の飛行)
操縦手: ドナルド・ウィリアムズ (1回目の飛行)
ミッションスペシャリスト1: マーガレット・レア・セッドン (1回目の飛行)
ミッションスペシャリスト2: デヴィッド・グリッグス
ミッションスペシャリスト3: ジェフリー・ホフマン
ペイロードスペシャリスト1: チャールズ・ウォーカー (2回目の飛行)
ペイロードスペシャリスト2: ジェイク・ガーン (1回目の飛行)

ジェイク・ガーンはユタ州選出の共和党上院議員であり、オブザーバーとして搭乗し、宇宙を訪れた初めてのアメリカ人国会議員となりました。

宇宙遊泳

宇宙遊泳者: ホフマンとグリッグス
開始: 1985年4月16日
終了: 1985年4月16日
* 期間: 3時間6分

ミッションの概要

このミッションでは、2機の通信衛星、Telesat-IとSyncom IV-3が放出されました。Telesat-IはPayload Assist Module (PAM-D) モーターに接続され、放出は成功しました。しかし、Syncom IV-3はアンテナの展開または近地点キックモーターの点火に失敗しました。衛星のシーケンサー開始レバーが適切な位置にあることを確認するため、STS-51-Dミッションは2日間延長されました。グリッグスとホフマンは予定外の船外活動を行い、シャトル・リモート・マニピュレータ・システムに手製の「ハエ叩き」を取り付けました。その後、セッドンがシャトル・リモート・マニピュレータ・システムを用いて衛星の開始レバーを引きましたが、展開後のシーケンスは作動しませんでした。

その他のペイロードには、6度目の飛行となるContinuous Flow Electrophoresis System (CFES) III、2つのShuttle Student Involvement Program (SSIP)、American Flight Echo-cardiograph (AFE)、2つのGetaway Special、一連のPhase Partitioning Experiments (PPE)、天文写真照合試験、いくつかの医学実験、そして微小重力環境での単純な玩具の挙動を調べ、結果を学校の生徒たちが使えるようにする非公式実験 "Toys in Space" などがありました。

1週間の飛行を終え、ディスカバリーは4月19日にケネディ宇宙センターに着陸しました。しかし、着陸の際にシャトルのブレーキが大きく損傷し、タイヤが破裂しました。この事態を受け、前輪ステアリングが開発・実装されるまで、その後の着陸はすべてカリフォルニア州のエドワーズ空軍基地で行われることになりました。

起床コール

NASAはジェミニ計画の際に宇宙飛行士のために音楽をかけることを始め、アポロ15号の時に初めて起床のために音楽を使用しました。それぞれの曲は、宇宙飛行士の家族が特別に選んだもので、乗組員にとって個人的な意味を持つものや、その日の活動に適したものが選ばれました。

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