STS-69

STS-69ミッション：エンデバーによるWake Shield Facility再飛行と多岐にわたる実験

STS-69は、1995年9月7日にエンデバーによってフロリダ州ケネディ宇宙センターから打ち上げられたミッションです。このミッションでは、Wake Shield Facility (WSF)の2度目の飛行が行われたほか、様々な科学実験と技術実証が行われました。

乗組員

船長：デヴィッド・ウォーカー (4回目の飛行)
操縦手：ケネス・コックレル (2回目の飛行)
ミッションスペシャリスト1：ジェームズ・ヴォス (3回目の飛行)
ミッションスペシャリスト2：ジェームズ・ニューマン (2回目の飛行)
ミッションスペシャリスト3：マイケル・ガーンハート (1回目の飛行)

ミッションの目的とハイライト

11日間のミッションにおける主な目的は以下の通りです。

Wake Shield Facility (WSF)の再飛行： WSFは、皿型の衛星で、シャトルから離れて数日間自由飛行しました。宇宙空間でほぼ真空の薄膜を形成する実験を行いました。
Spartan 201天文衛星の展開と回収： 太陽と太陽風の相互作用を調査するための科学研究を目的としたSpartan 201衛星を展開・回収しました。太陽の外層大気と太陽風への変化を解明することを目指しました。
船外活動： ヴォスとゲルンハートは6時間46分の船外活動を行い、国際宇宙ステーション建設のための組立て技術と宇宙服の性能試験を実施しました。

搭載ペイロードと実験

STS-69では、上記の主要なミッションの他に、以下のようなペイロードが搭載され、様々な実験が行われました。

International Extreme Ultraviolet Hitchhiker (IEH-1)： 太陽からの極紫外線の長期変動を測定し、イオに由来する木星の回りのプラズマ環からの極紫外線を研究することを目的とした実験装置。
Capillary Pumped Loop-2/Gas Bridge Assembly (CAPL-2/GBA)： Earth Observing System Programで使用される冷却システムの微小重力環境での実証を目的とした実験。
Electrolysis Performance Improvement Concept Study (EPICS)： 宇宙での水の電気分解による酸素と水素の補給に関する研究。宇宙ステーションへの補給を減らすことを目指しました。
National Institutes of Health-Cells-4 (NIH-C4)： 飛行中の骨喪失に関する調査。
Biological Research in Canister-6 (BRIC-6)： 哺乳類細胞の重力感知メカニズムに関する調査。
CMIX-4： 微小重力下の細胞変化の分析及び神経-筋肉の発達障害の研究。
Thermal Energy Storage (TES-2)： 微小重力下で繰り返し融解、凍結するフッ化物塩の熱エネルギー貯蔵の長期挙動を理解するためのデータ収集。

STS-69ミッションは、宇宙空間での科学研究、技術開発、そして将来の宇宙探査に向けた重要な一歩となりました。様々な実験を通して得られたデータは、今後の宇宙開発に貢献することが期待されます。

外部リンク

NASA mission summary - ウェイバックマシン（2000年10月19日アーカイブ分）
* STS-69 Video Highlights - ウェイバックマシン（2007年10月12日アーカイブ分）

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