SUN SUN

SUN SUN（サン・サン）

『SUN SUN』は、日本のインストゥルメンタル・フュージョンバンド、カシオペアによって発表された通算15枚目のスタジオ・アルバムです。

制作背景と特徴

本作は、それまでのカシオペアの作品とは異なり、外部からプロデューサーとしてカルロス・アロマーが起用され、バンドのリーダーである野呂一生との共同プロデュース体制で制作されました。この新たな試みにより、カシオペアの確立されたインストゥルメンタル・サウンドに、外部の視点や要素が持ち込まれ、サウンドの幅が広がっています。

参加ミュージシャン

アルバムのレコーディングには、カシオペアの不動のラインナップであるメンバー4名に加えて、国内外から多数のゲストミュージシャンが参加しており、本作のサウンドに深みと多様性を与えています。

CASIOPEAメンバー
野呂一生: エレクトリックギターを担当。YAMAHA Issei Model, SG-3000 Fretless, KRAMER PITCHRIDER-7000 with DX-7など、当時の主要機材を駆使しています。
向谷実: キーボードを担当。YAMAHA DX-7, KX-88, KX-76, TX-816, QX-1といったデジタルシンセサイザーやシーケンサーに加え、KORG DSS-1, EX-8000, ROLAND SBX-0, TR-727, EMULATOR-II, AKAI S-900といったサンプラーやリズムマシン、そしてアコースティック・ピアノも使用しています。
櫻井哲夫: ベースを担当。YAMAHA Tetsuo Model, BB-5000, BB-3000 Fretlessといったシグネイチャーモデルやフレットレスベース、KRAMER KMZ-6000などを使用しました。
神保彰: ドラムスを担当。YAMAHA YD-9000RG & RDシリーズのドラムセット、Zildjianシンバル、Simmons SDS-5などの機材を使用。

ゲストミュージシャン
ボーカル: John Waiteが楽曲「サムシング・ロング」で、Frank Simmsが「サン」でそれぞれリードボーカルを務めました。また、カシオペアのメンバー自身も「サン」と「サムシング・ロング」でバックグラウンドボーカルとして参加しています。
バックグラウンドボーカル: Diva Gray, Vivian Cherry & Leatrice Griffinが「サムワンズ・ラブ」と「コンジャンクション」のバックグラウンドボーカルを担当。
ホーンセクション: Borneo Hornsがホーンパートを担当しました。メンバーとしてStan Harrison（アルト・サックス）、Lenny Pickett（テナー・サックス）、Steve Elson（テナー・サックス、バリトン・サックス）、Earl Gardner（トランペット）がクレジットされています。これらのホーンアレンジメントはLenny Pickettが手掛けました。
パーカッション: Pablo Rosarioがラテン・パーカッションを、Guilmerue FrancoとMarcio Sapelが楽曲「サンバ・マニア」でブラジリアン・パーカッションを演奏し、リズムに彩りを加えています。

制作スタッフ

本作の完成には、多岐にわたる専門家が関わりました。プロデューサーはカルロス・アロマー、コ・プロデューサーは野呂一生です。レコーディング・エンジニアはAndy Heermansが担当し、Victor Deyglio, Lance Mcvickar, Tim Reppertがアシスタントを務めました。マスタリング・エンジニアは著名なハウィー・ウェインバーグです。サウンド・アドバイザーは宮住俊介、A&Rコ・オーディネーターはMasato AraiとToshikazu Awano、マネージメントは高橋文明、スーパーバイザーはShinichi Toyama、イクイップメント・コ・オーディネーターはKatsuhiro Maruichiがそれぞれクレジットされています。

アルバムのアートワーク関連では、写真家をFumio Tomita、デザインをToshinao Tsukuiが担当しました。

後年の展開

本作は後にリマスタリングされ、2016年7月27日には鈴木浩二によって手掛けられたハイレゾ版がリリースされています。

本作の詳細なトラックリストや、関連するリリース情報については、当時の公式発表や音楽データベースなどを参照することでより深く知ることができます。

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