SUPER ENTERTAINMENT MY OWN ROAD

郷ひろみライブアルバム『SUPER ENTERTAINMENT MY OWN ROAD』：時代を彩るサウンドとパフォーマンス

1980年、日本の音楽シーンに華を添えた一枚のライブアルバムが誕生しました。それが、郷ひろみの7作目となる『SUPER ENTERTAINMENT MY OWN ROAD』です。CBS・ソニーより5月21日にリリースされた本作は、前作『THE BEST 郷ひろみ』から約6ヶ月、ライブアルバムとしては『IDOL of IDOLS』から約1年7ヶ月ぶりとなる待望の作品でした。

前作に引き続き2枚組という豪華な仕様で発表された本作は、その内容においてもリスナーを驚かせました。全楽曲の編曲を三原綱木が担当、郷ひろみの圧倒的な歌唱力と、洗練されたサウンドアレンジが見事に融合しています。

洋楽カバーと日本のヒット曲の融合

収録楽曲は、郷ひろみの持ち歌に加え、洋楽の名曲カバーが多数含まれています。特に注目すべきは、マイケル・ジャクソン、ドゥービー・ブラザーズ、ブロンドといった、当時世界中で人気を博していたアーティストたちの楽曲を大胆に取り上げている点です。例えば、マイケル・ジャクソンの「OFF THE WALL」や、ドゥービー・ブラザーズの「DARK EYED CAJUN WOMAN」「SWEET MAXINE」「TAKE ME IN YOUR ARMS」は、郷ひろみの解釈によって新たな魅力を放っています。また、マンハッタン・トランスファー、ダン・ハートマン、サンタ・エスメラルダといったアーティストの楽曲もカバーされており、郷ひろみの音楽的探求心と幅の広さを示すラインナップとなっています。さらに、日本のヒット曲のメドレーも収録。これらの楽曲は、当時を知るリスナーにとって懐かしさ、そして新鮮な発見を与えてくれるでしょう。

Disc 1

Disc 1は、洋楽カバーと日本のヒット曲のメドレーが織りなす、ダイナミックな構成となっています。マンハッタン・トランスファーの「TWILIGHT ZONE〜TWILIGHT TONE」から始まり、ブロンドの「CALL ME」、ダン・ハートマンの「HANDS DOWN」、サンタ・エスメラルダの「ANOTHER CHA-CHA」と、洋楽カバーが続き、その後「洪水の前」「林檎殺人事件」「花のように 鳥のように」「TATTOO」「セクシー・ユー（モンロー・ウォーク）」という日本のヒット曲のメドレーで会場の熱気を高めます。再び洋楽カバーに戻り、マイケル・ジャクソンの「OFF THE WALL」、ドゥービー・ブラザーズの「DARK EYED CAJUN WOMAN」でDisc 1は締めくくられます。

Disc 2

Disc 2では、よりバラエティに富んだ選曲が展開されます。「朝陽のプロローグ」というイントロダクションから始まり、ドゥービー・ブラザーズの「SWEET MAXINE」、ディオンの「Dr. ROCK'N ROLL」、そして再びドゥービー・ブラザーズの「TAKE ME IN YOUR ARMS」と、洋楽カバーが続きます。その後は、日本のオリジナル曲「恋の弱味」「MIND反比例」「ハリウッド・スキャンダル」が続き、バーブラ・ストライサンドの「I AIN'T GONNA CRY TONIGHT」、そしてキャンディ・ステイトンの「MUSIC SPEAKS LOUDER THAN WORDS」でアルバムは幕を閉じます。

豪華なミュージシャン陣

本作には、郷ひろみ自身に加え、若子内悦郎、伊藤さとるといったコーラス陣、服部克久による音楽監督、そして綱木バンドによるバックバンドといった、錚々たるメンバーが参加しています。それぞれの高いスキルと経験が、アルバム全体のクオリティを高め、聴く者を魅了する、素晴らしい作品に仕上がっています。

『SUPER ENTERTAINMENT MY OWN ROAD』は、郷ひろみの音楽的才能と、当時の音楽シーンのトレンドを反映した、まさに時代を象徴する一枚と言えるでしょう。このアルバムを通して、80年代前半の音楽シーンの活気と、郷ひろみの表現力の豊かさを感じ取ることができます。

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