SURF&SNOW (ラジオ番組)

SURF&SNOW (サーフ・アンド・スノウ)

概要

「SURF&SNOW」は、1985年10月7日から1996年10月6日までTBSラジオで放送され、その後1998年10月4日から1999年3月28日までFM NACK5でも続けられた音楽ラジオ番組です。松宮一彦がパーソナリティを務め、月曜日から金曜日までの帯番組として多くのリスナーに親しまれました。

番組のスタートは「この番組は10年契約」という強い意気込みで、その後、松宮の軽快なトークや丁寧に選ばれた楽曲がリスナーの心をつかみ、TBSラジオの深夜番組の中でも特に人気を博しました。また、独自の企画も盛りだくさんで、1989年のエイプリルフールには、他局のアナウンサーと協力して、ユニークな特別企画を放送したことがあります。

エンディングテーマには新進気鋭のアーティストを起用することが多く、メジャーデビュー前の久保田利伸や、デビューしたばかりのKANや富樫明生も起用されました。松宮は自身の番組中に流れるサウンドステッカーも手がけ、リスナーに強い印象を残しました。

番組の特徴

番組は原則生放送でしたが、松宮の役割が多忙なため、時には録音放送になることもありました。さらに、TBS労働組合のストライキや松宮の体調不良、夏季休暇に際しては、他のアナウンサーが代役を務めることもありました。

最初の頃はコンサート情報を扱うコーナーがあり、素人の女子が出演していましたが、松宮の意向で後にこの企画は終わりました。1988年から1990年にかけては、HBCラジオとMBSラジオでも30分の録音バージョンが放送されました。

番組のタイトルは松任谷由実（ユーミン）のアルバム「SURF&SNOW」に由来し、彼女からの承諾を得て名付けられています。

DJ・松宮のこだわり

松宮は自身を「TBSアナウンス部のスーパーDJ」と称し、番組に強い自負を持っていました。番組開始時刻の時報に厳格にこだわり、生放送時にはそれに合わせるために放送事故防止の措置を解除することがありました。リハーサルを重ね、完璧な流れを意識していました。

彼のナレーションスタイルは特徴的で、体言止めを多用し、リズム感を重視したものでした。音楽への愛情から、エアチェックを望むリスナーからの要望には難色を示し、「ラジオはプロモーションの場」として最後まで自分のスタイルを貫きました。

エンディングでは、番組名、担当名、放送時間を繰り返し、残響効果により「さよならのエコー」を演出。DJ業だけでなく、ディレクターとしても週によって選曲を手がけていました。キャンペーン活動にも力を入れ、「Don't Clapキャンペーン」を展開し、関連商品を配布しました。

番組の終焉とその後

1992年からは他の枠に組み込まれ、1996年に放送が終了するまで、11年の長きにわたり人気を誇りました。その後、松宮はNACK5で「SURF&SNOW」の名称で番組を再開し、良好なスタートを切りましたが、1999年には短期間で終了しました。彼はその後、自らの命を絶ちましたが、彼のラジオに対する情熱やビジョンは今なお多くのファンに覚えられています。

その後、2010年には特別番組が放送され、松宮の遺志を引き継ぐ後輩が音楽の素晴らしさをリスナーに伝えました。松宮が「2020年には1960年代から1990年代の音楽を語る番組をやりたい」との夢を語っていたことが、彼の音楽への情熱の一端を感じさせます。2019年には過去の放送が再放送され、彼の存在と影響力が再確認されました。

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