Shelfari

Shelfari（シェファリ）は、かつて存在した書籍に特化したソーシャルカタログウェブサイトです。2006年10月11日に設立され、読書愛好家たちが自身の読書記録を共有し、交流できる場として人気を博しました。2016年にGoodreadsと合併し、現在はそのサービスを終了しています。

Shelfariの主な機能

Shelfariのユーザーは、自身が所有または読了した本の情報を登録し、「仮想本棚」を作成することができました。この仮想本棚は、単なる書籍のリストではなく、本の表紙画像と共に、レビュー、評価、タグなどの情報を表示する機能が搭載されていました。ユーザーは、本の並び替え、ステータス（読了、読書中、読みたい本など）の変更が可能で、自身の読書傾向を可視化することができました。

また、Shelfariは、ユーザー同士の交流を促進する機能も充実していました。ユーザーは、興味のあるテーマやジャンルに関するグループを作成し、他のメンバーと意見交換や議論を行うことができました。さらに、友人におすすめの本を紹介したり、他のユーザーの読書リストを参考にしたりすることができました。

Shelfariの特徴的な機能の一つとして、ユーザーによるカタログの編集機能がありました。ユーザーは、本の詳細情報（著者、タイトル、出版日など）を編集したり、新しい本をカタログに追加したりすることができました。この機能は、ユーザーが協力してより正確で充実した書籍データベースを構築するのに役立ちました。また、本のレビュー、説明、登場人物リスト、著者の略歴、カテゴリー、タグ付けなど、さまざまな情報を提供することが推奨されました。

Shelfariの書籍カタログは、主にAmazonのカタログから提供されていましたが、個人出品者によるマーケットプレイスの本も含まれていました。各書籍ページには、Amazonへのリンクが表示され、現在の価格や中古本の販売情報などを確認することができました。

Shelfariの歴史

Shelfariは、リアルネットワークスの同窓生であるジョシュ・ハグ、ケビン・ベウケルマン（ソフトウェア開発者）、マーク・ウィリアムソン、そしてデザイナーのイアン・パターソンによって設立されました。当初、彼らは「Tastemakers, Inc.」という社名で活動し、熱心な読者のためのソーシャルネットワーキングサービスの開発を目指しました。

2007年2月、Amazon.comはShelfariに100万ドルを投資し、翌2008年8月にはShelfariを買収しました。ShelfariはAmazon.com関連サイト内で独立した書籍のソーシャルネットワークとして運営されていましたが、2016年1月にAmazonはShelfariをGoodreadsと統合することを発表し、Shelfariのサービスを終了しました。

サービス終了にあたり、AmazonはShelfariユーザーに対し、データのダウンロードやGoodreadsへの移行を促しました。しかし、Shelfariの議論スレッドはGoodreadsに統合されなかったため、ユーザーからは不満の声も上がりました。

Shelfariへの批判

Shelfariは、その招待システムに対して批判を受けました。ユーザーの意図に反して、アドレス帳に登録された連絡先に招待メールが送信される問題が発生しました。また、競合サイトであるLibraryThingの制作者からは、ステルスマーケティング（アストロターフィング）を行っているとの非難も受けました。

まとめ

Shelfariは、書籍愛好家にとって、自身の読書記録を共有し、他のユーザーと交流できる貴重な場でした。現在はGoodreadsに統合されましたが、その影響は大きく、読書コミュニティの発展に貢献したと言えるでしょう。

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