Snow drop (L'Arc〜en〜Cielの曲)

シングル「snow drop」の詳細

「snow drop」は、L'Arc〜en〜Cielが1998年10月7日にリリースしたシングルで、バンドにとって13作目の作品です。本作は、Ki/oon Recordsからのリリースであり、先行してして発売されたシングル「HONEY」「花葬」「浸食 〜lose control〜」からおおよそ3か月のインターバルで登場しました。

リリースの背景

「snow drop」は、1998年に行われた「Tour '98 ハートに火をつけろ!」の沖縄コンベンションセンター公演後にレコーディングが開始され、その後横浜アリーナ公演までの約1か月間で制作されました。このシングルは、連続してリリースされるシングルの第一弾でもあり、その翌週には「forbidden lover」が発表されています。その経緯について、ギタリストのkenは、当初は単独のシングルを予定していたが、2曲に拡張し、両方をシングルとしてリリースするアイデアが浮上したと語っています。

また、シングルが2週連続でリリースされた理由は、ベーシストのtetsuyaが提案したもので、異なるスタイルの楽曲を続けてリリースすることで、より多様性を感じてもらえると考えた結果でした。このような音楽的な変化は、L'Arc〜en〜Cielのスタイルが反映されたものでもあり、その時々の感情やテーマを反映することができています。

曲の特徴

「snow drop」は、習慣的なロックから一変し、ポップ進化を遂げた疾走感に満ちたトラックです。特に、曲のリズムに多くのロートタムが使用されており、印象的な音色を生み出しています。このスタイルは、tetsuyaが「タムを使ったフレーズが必要」とリクエストしたことから生まれました。

歌詞は、ボーカリストのhydeが制作したもので、制作のインスピレーションはアニメ『フランダースの犬』から得たものでした。実際、hydeもそのアニメを観て歌詞を書いたといい、作品に込められた思いやテーマを深く理解しています。曲のタイトル「snow drop」も、冬に咲く可愛らしい花を意識したもので、歌詞に登場する「ユキノハナ」はその花を指しています。

プロモーションと結果

このシングルのリリースにあたっては、プロレスラーの藤原喜明が登場するCMも制作され、シングルの二週連続発売を印象づけるためのプロモーションが行われました。また、ドラマ『走れ公務員!POLICE WOMAN』の主題歌にも起用され、多くの人々の耳に届けられることとなりました。

発売初週にはオリコンのシングルチャートで首位を獲得し、累計売上は約114.6万枚に達し、L'Arc〜en〜Cielの重要な作品の一つとして位置づけられました。さらに、このシングルは「HONEY」「花葬」に次ぐミリオンセラーとなり、バンドの成功を後押ししました。特筆すべきは、本作がオリコンのシングルチャートにおいて、通算666作目の首位作品となったことです。

カップリング曲

カップリングには「a swell in the sun」が収録されており、こちらはyukihiroが制作したダークなナンバーで、L'Arc〜en〜Cielのメンバーによる複雑な制作プロセスを経て完成しました。この曲は、過去のサウンドと新たな試みを融合させたユニークな作品で、バンドの音楽的な幅を示すものとなっています。

まとめ

「snow drop」は、L'Arc〜en〜Cielのシングルの中でも特に印象的な楽曲であり、その制作背景やプロモーション、音楽的意義は、バンドの成長と変化の歴史を物語っています。リリースから数十年経った今でも多くのファンに支持され続けるこの曲は、彼らの音楽キャリアの中で重要な役割を果たしています。

もう一度検索