Socket J

LGA771、別名Socket Jは、インテルが2006年に導入したCPUソケット規格です。主にデュアルプロセッサ対応のサーバ向けCPUであるDual-Core Xeon（Dempsey、Woodcrest）や、Quad-Core Xeon（Clovertown）、そして一部のハイエンドデスクトップ向けCPUであるCore 2 Extremeプロセッサに採用されました。

特徴

LGA771ソケットは、名前の通り771個の接点を持つLGA（ランド・グリッド・アレイ）形式を採用しています。これは、従来のピンがCPU側についているPGA（ピン・グリッド・アレイ）とは異なり、ソケット側にピンが配置され、CPU側には平らな接点（ランド）がある構造です。

Socket Jという別名は、当初LGA771ソケットと同時に発表される予定だったプロセッサのコードネーム "Jayhawk" に由来します。しかし、"Jayhawk" プロセッサは最終的にキャンセルされました。

LGA771は、サーバ・ワークステーション向けCPUソケットであるSocket 604の後継として位置づけられていますが、設計においてはデスクトップPC向けのLGA775ソケットから多くの要素を取り入れています。

採用製品

LGA771ソケットは、主に以下のインテル製CPUで採用されました。

NetBurstマイクロアーキテクチャ: Dempsey(Dual-Core Xeon)
Coreマイクロアーキテクチャ: Woodcrest / Clovertown (Xeon)
* 改良型Coreマイクロアーキテクチャ: Wolfdale / Yorkfield / Harpertown (Xeon)

これらのCPUは、主にサーバやワークステーションなどの高性能を求められる環境で使用され、LGA771ソケットはその安定性と信頼性で貢献しました。

まとめ

LGA771ソケットは、インテルがサーバおよびハイエンドデスクトップ市場に向けて投入した重要なソケット規格です。771個の接点を持つLGA形式を採用し、デュアル/クアッドコアXeonプロセッサなどの高性能CPUをサポートすることで、当時のコンピューティング環境の進化に大きく貢献しました。Socket 604の後継として、より高性能・高効率なシステム構築を可能にしたLGA771は、その後のCPUソケットの発展にも影響を与えたと言えるでしょう。

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