SoftBank 930SC

SoftBank 930SC（オムニア ソフトバンク・きゅうさんまるエスシー）は、韓国のサムスン電子によって開発され、ソフトバンクモバイルから発売された第三世代携帯電話端末です。この端末は、サムスン電子が海外展開しているフルタッチパネル端末OMNIAシリーズをベースに、日本市場向けにカスタマイズされたモデルです。

主な特徴

フルタッチパネル操作: 最大の特徴は、感圧式の全面タッチパネルです。これにより、ほぼ全ての操作を画面に直接タッチして行えます。
ウィジェット: 海外版と同様に、ウィジェットをホーム画面に貼り付けることができます。ただし、同時期に発表されたSoftBank 931SH向けの「モバイルウィジェット」には非対応です。
高解像度液晶: 日本市場のニーズに合わせて、3.3インチワイドVGA液晶を搭載しました。これは、海外メーカーの携帯電話としては初の採用であり、高精細な表示を実現しています。また、ワンセグ機能も搭載されています。
高性能カメラ: メインカメラには、オートフォーカス付き515万画素CMOSカメラが搭載されており、顔認識機能や手ぶれ補正機能も備えています。
大容量メモリ: 8GBの大容量内蔵メモリを搭載し、さらにmicroSDHCメモリーカードにも対応しています。公式には8GBまで、実際にはサンディスク製の16GBのmicroSDHCメモリーカードも動作確認されており、最大で24GBのストレージを利用できます。
高速通信: ソフトバンクモバイルの端末としては初めて、下り最大7.2Mbpsの高速通信に対応しました。
ACアダプタ: サムスン製としては初めて、国内メーカーと同じARIB-A規格のACアダプタを採用しています。

ソフトバンクモバイルにおける位置づけ

海外版OMNIAはWindows Mobile 6.1をOSとして搭載しているスマートフォンとして扱われていますが、SoftBank 930SCは、従来のソフトバンクモバイルのサムスン電子製端末のソフトウェアを改良したものが採用されています。そのため、ソフトバンクモバイルでは、スマートフォン系列のXシリーズではなく、Yahoo!ケータイに対応する通常端末の9XXシリーズとして導入されました。

スペック詳細

端末名: OMNIA SoftBank 930SC
メーカー: サムスン電子
キャリア: ソフトバンクモバイル
発売時期: 2008年11月28日
ディスプレイ: 3.3インチワイドVGA液晶
カメラ: 515万画素CMOSカメラ（オートフォーカス、顔認識、手ぶれ補正機能付き）
内蔵メモリ: 8GB
外部メモリ: microSDHC（最大8GB、16GB動作確認済み）
通信速度: 下り最大7.2Mbps
SAR値: 0.161W/kg

歴史

2008年10月30日: ソフトバンクモバイルが公式発表。
2008年11月28日: 発売開始。

関連情報

SoftBank 930SCは、フルタッチパネル操作、高解像度液晶、大容量メモリなど、当時の最先端技術を搭載した端末として注目を集めました。しかし、スマートフォンとしての機能は限定的であり、日本独自の進化を遂げた携帯電話、いわゆる「ガラパゴス化」の一例とも言えます。同時期に発売されたiPhoneやSoftBank 931SHなどの端末と比較すると、独自の立ち位置にあったと言えるでしょう。

関連項目

ソフトバンクモバイルの端末一覧
OMNIA
SoftBank 931SH
iPhone
L852i
ガラパゴス化

外部リンク

SoftBank 930SC
* SAMSUNG mobile | 製品情報 | 930SC

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