T22型水雷艇

T22型水雷艇（Flottentorpedoboot 1939）

T22型水雷艇は、ナチス・ドイツ海軍（Kriegsmarine）が第二次世界大戦中に使用した艦艇の一種です。1942年から1944年の間に、15隻がドイツのシハウ造船所にて建造されました。そのため、連合国ではこの艦艇群をエルビンク級水雷艇（Elbing class torpedo boat）と呼ぶこともあります。これは、エルビンクという地域名にちなんでいます。

概要

この艦艇の設計は、1939年度の建艦計画に基づいて進められ、計画当初から3隻の建造が目されていました。具体的な設計は1939年までに完了していたとされています。T22型は、全長が100メートルを超え、基準排水量が1,000トンを上回るため、従来型の水雷艇よりも随分と大型化され、より優れた凌波性や航行性が確保されました。また、航続距離も延びたことから、様々な任務に対応しやすくなっています。

デザインについても変更が加えられ、従来の1935型や1937型と比べつつ、ボイラーの配置が見直されたため、煙突が2本設置されています。この結果、より効率的な運航が可能となったのです。

武装

T22型水雷艇は、武装面においても大幅な強化がなされています。主砲として105mm砲が4門搭載されており、これにより対空能力や対水上火力が格段にアップしました。この強化された火力により、単なる雷撃艇としての役割にとどまらず、多種多様な任務に幅広く応じられるようになっています。特に、小型駆逐艦的な運用として、船団護衛任務にも積極的に投入されました。

戦歴と損失

第二次世界大戦においては、多くの艦艇が喪失する運命を辿りました。T22型水雷艇も例外ではなく、ドイツの敗戦時までに11隻を失いました。残りの4隻は、アメリカやフランス、ソ連に接収され、賠償艇として運用された後、1950年代後半に解体されました。これは、戦後の海軍再建における重要な資源として扱われていたことを示しています。

同型艦

T22型水雷艇には、同じタイプの艦が存在し、それぞれに独自の運用実績や特徴があります。引き続き、艦艇の戦歴や性能については資料が存在し、研究が続けられています。

参考文献

• - 「世界の艦船増刊 1982年12月号増刊 第12集 第2次大戦のドイツ軍艦」（海人社）

関連項目

• - ドイツ海軍艦艇一覧

外部リンク

• - Flottentorpedoboot 1939

T22型水雷艇は、ドイツ海軍の艦艇の中でも重要な位置を占めており、その技術的な進歩や運用実績から、現在でも多くの研究や考察の対象とされています。

もう一度検索