TANGO NOIRの概要
「TANGO NOIR」は、日本の人気
歌手、
中森明菜が
1987年にリリースした
シングルです。この曲は、彼女にとって17枚目の
シングルであり、
レコード会社はワーナー・パイオニア(現在の
ワーナーミュージック・ジャパン)で、EP番号はL-1753です。
制作背景
この楽曲の歌詞は
冬杜花代子が担当し、
作曲は
都志見隆が手掛けました。都志見が中森の
シングルA面で
作曲を行うのは「
SAND BEIGE -砂漠へ-」以来2度目です。また、編曲は「SOLITUDE」でも彼女と仕事をした中村哲が行いました。この曲は、都志見と冬杜の初めてのコラボレーションです。都志見は音楽制作の際、音程を考慮し、特に低音域を使うことは避けたと語っています。彼は、「1オクターブの幅で作ったが、中森はいつも想像以上に歌いこなしてくれる」と述べています。
この曲は、
1987年2月に
音楽番組『
ザ・ベストテン』に初登場し、当時のレコーディングはわずか28分で完了したというエピソードもあります。
パフォーマンスとプロモーション
「TANGO NOIR」は、
1987年2月にフジテレビの
音楽番組『夜のヒットスタジオDELUXE』に出演中、中森はこの楽曲を連続して披露しました。特に、振り付けの中で体を後ろに反らせる動きが話題になり、その後中森は衣装の重さから仰向けの姿勢のまま戻れなくなったというエピソードを後に語っています。このユニークなパフォーマンスは、彼女の強烈なキャラクターを印象づけるエピソードの一つとなりました。
チャート成績
この楽曲は、TBS系の
音楽番組『
ザ・ベストテン』で
1987年2月19日に初登場し、同番組での5週連続1位を達成しました。また、
オリコン週間
シングルチャートでも、
1987年2月16日付で初登場且つ最高順位1位を記録し、2週連続で1位を維持しました。総計で13週間にわたり100位以内にランクインしたこの曲は、
1987年度
オリコン年間
シングルチャートでも2位に輝くなど、非常に高い人気を誇ります。
収録内容
「TANGO NOIR」は、
シングルのB面として
大津あきら作詞、
林哲司作曲による「MILONGUITA」が収録されています。アレンジは中村が担当しました。さらに、この楽曲は何度も新録されており、1995年のベストアルバム『true album akina 95 best』や2002年の『
Akina Nakamori〜歌姫ダブル・ディケイド』にも収録されました。2010年にはパチンコ台『
CR中森明菜・歌姫伝説〜恋も二度目なら〜』で新たに録音されました。
クレジットと収録アルバム
「TANGO NOIR」の制作には、坂野豊による写真
撮影や石崎信郎によるミキシングが含まれています。また、様々な形式で再発売され、1988年の8cmCD版や、1998年の12cmCD版、2014年のCDボックスセットとしても人気があります。
カバーアーティスト
この楽曲は、他のアーティストによってもカバーされています。女優の
片瀬那奈は2004年にリリースしたアルバム『EXTENDED』でこの曲を取り上げ、香港の
歌手ヨリンダ・ヤンは1988年のアルバム『無伴的舞』で広東語版として「恕不奉陪」を発表しました。
「TANGO NOIR」は、
中森明菜の音楽活動の中でも特に輝かしい瞬間を象徴する楽曲であり、今もなお多くのファンに愛されています。