TBS土曜10時枠の連続ドラマ

TBS土曜10時枠の連続ドラマの歴史

TBS系列が1964年から続けてきた土曜10時の連続ドラマ枠は、さまざまな作品を創出し、その時代背景を映してきました。最初の枠が新設されたのは1964年5月で、これまでの30分番組を統合する形でスタートしました。昼のドラマは多くの視聴者に支持され、1964年から1966年の初期には多くの作品が放送されました。 TBS製作時代には短期間に8作品が放送されるも、映画番組『土曜ロードショー』が編成され、ドラマは一時中断を余儀なくされました。

その後、1969年4月に『土曜ロードショー』が金曜に移動すると、土曜22時台に朝日放送（ABC）のドラマ枠が復活します。これには、フジテレビ系列が放送していた『大奥』が高視聴率を記録していたことが関係しています。この時期、TBSは視聴者を取り戻すための競争が厳しい状況に直面し、編成を改めました。この流れに伴い、ABC製作による時代劇が一時的に放送されますが、その後、制作費の高騰や視聴率の低下から1970年以降は現代ドラマへと移行しました。特に、『お荷物小荷物』の登場は視聴者の心をつかみ、高視聴率を獲得する人気番組となりました。

さらに1975年から1980年にかけては、毎日放送（MBS）が制作を担当し、『影同心』シリーズや横溝正史シリーズなど、さまざまなサスペンス及び時代劇が放送されました。この年代には、数度にわたり視聴率が急上昇する番組も登場し、視聴者を楽しませる作品が挙げられました。特に『横溝正史シリーズ』は、その人気爆発の瞬間を迎え、視聴率が最高40%の大ヒットを記録します。しかし、次第に視聴率が下落し、MBSはこの時間帯からの撤退へと追い込まれます。

1988年4月からは『土曜ドラマスペシャル』として単発の2時間ドラマにシフトし、視聴者の期待に応える形で再スタートを切ります。さまざまなジャンルが試みられ、1991年3月まで続く『ドラマチック22』もそのひとつです。

放送作品一覧

当枠での人気の作品群を見ても、TBS製作時代（第1期）には「いまに見ておれ」や「負けるが勝ち」といった名作が次々と放送され、視聴者に親しまれました。ABC製作時代には「悪一代」や「お荷物小荷物」といった作品が視聴者の支持を受け、新しい試みを展開。MBS製作時代にはサスペンスが中心に多様な作品が続けられました。

1987年から1988年にかけて再びTBS製作枠が復活した際には、「赤ちゃんに乾杯！」や「親子ウォーズ」のような新しい作品が登場しました。これにより、ドラマ枠は視聴者に新しい楽しみを提供し続けました。

TBS土曜10時枠の連続ドラマは、時代とともに変化をし続け、かつ多くの名作を世に送り出してきた、日本のテレビドラマの象徴的な枠として、今なお多くの人々の記憶に刻まれています。

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