THE ONE (UVERworldのアルバム)

UVERworld 7th Album『THE ONE』

『THE ONE』は、UVERworldが2012年11月28日にリリースした7枚目のオリジナルアルバムです。前作『LIFE 6 SENSE』から約1年半ぶりのアルバムとなり、UVERworldの新たな挑戦と苦悩が垣間見える作品となっています。

アルバム概要

アルバムタイトルの「THE ONE」には、UVERworldのファンや関係者を含めた全てが一体となり、唯一無二の個性を織りなすチームであるという意味が込められています。TAKUYA∞は、このアルバムでようやくステージ1に辿り着いた感覚を得たと語っています。また、本作の制作にあたっては、「一貫性を持たせない」ことをテーマに、楽曲ごとに楽器の種類を変えるなど、様々な試みが行われました。バンドの貯金で購入したウッドベースやビンテージのバスドラムが使用された楽曲も存在します。

しかし、TAKUYA∞は後年、本作について「今までのアルバムの中で一番不満な出来」と語り、失敗作であったと認めています。制作過程や完成後にメンバーや関係者に不幸が重なったことも、TAKUYA∞が本作を嫌悪する要因の一つとなっています。その影響から、翌年のシングル発売が大幅に遅れるなど、制作に支障をきたしたそうです。北海道合宿で制作した楽曲で急場を凌いだというエピソードも残っています。

本作は、インストを含む全13曲中、シングル5曲、カップリング2曲と、既発曲の割合が非常に高いアルバムです。さらに、そのうち4曲は別バージョンで収録されています。

アルバム発売に先駆けて開催された「UVERworld ARENA TOUR 2012」では、収録曲である「Don't Think.Feel」「LIMITLESS」「23ワード」「REVERSI」が既に披露されていました。

キャッチコピーは「情熱は、足りているか？」。

リリースと評価

2012年11月27日付のオリコンデイリーチャートでは、初日だけで約4万2000枚を売り上げ3位にランクインしました。週間チャートでは4位を記録し、『BUGRIGHT』から続いていたオリジナルアルバムのTOP3入りは5作で途絶えましたが、前作と同等の初動9万5000枚を売り上げました。シングルカットされた「REVERSI」のタイアップ効果もあり、売上は前2作を上回っています。

収録曲

1. THE ONE (SE)
2. 7th Trigger
3. Don't Think.Feel
4. LIMITLESS
5. 23ワード
6. KINJITO (LIVE intro ver.)
7. THE OVER
8. 此処から
9. REVERSI
10. バーベル〜皇帝の新しい服 album ver.〜
11. BABY BORN & GO
12. AWAYOKUBA-斬る (LIVE intro ver.)
13. NOWHERE boy

参加ミュージシャン

TAKUYA∞：Vocal, Programming
克哉：Guitar
彰：Guitar, Programming
信人：Bass
真太郎：Drums
SEIKA：Sax, Recorder
PETER van GOMM：Voice
中西康晴：Piano
弦一徹：Brass Arrangement
西村浩二、中野勇介：Trumpet
清岡太郎：Trombone
山本拓夫：Alto Sax
弦一徹ストリングス：Strings
三沢またろう：Percussion

総括

『THE ONE』は、UVERworldの音楽的な実験精神と、バンドとしての葛藤が入り混じった作品と言えるでしょう。TAKUYA∞自身は不満を抱いているものの、収録曲にはライブで定番となっている楽曲も多く、ファンにとっては聴き応えのあるアルバムです。制作時の困難を乗り越え、新たな境地を目指したUVERworldの挑戦が詰まった一枚として、評価できるのではないでしょうか。

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