THE VERY BEST OF UNICORN

THE VERY BEST OF UNICORN

『THE VERY BEST OF UNICORN』（ザ・ベリー・ベスト・オブ・ユニコーン）は、日本のロックバンド、UNICORNが1993年に発表した初のベスト・アルバムです。1993年9月21日の解散発表からわずか2か月後の11月21日に初回限定盤が、同年11月26日には通常盤がSony Recordsからリリースされました。

本作は、それまでのUNICORNの活動の集大成とも言える内容で、解散までにリリースされた全9枚のシングルのうち7曲と、1stアルバム『BOOM』から最終作となった『SPRINGMAN』までのアルバム収録曲が収録されています。ただし、ミニ・アルバム『おどる亀ヤプシ』、および『ハヴァナイスデー』からは選曲されていません。

背景

アルバム『SPRINGMAN』のレコーディング中、ドラムスの西川幸一がバンドの方向性と自身のドラムプレイの乖離を理由に脱退を表明。4人編成となったUNICORNは、サポートドラマーとして河合誠一マイケルを迎え『SPRINGMAN』を完成させます。その後、「UNICORN TOUR 1993 "4946"」と題したコンサートツアーを40都市59公演行い、ツアーには古田たかしがドラマーとして参加しました。

ツアー終了後の9月20日、スポーツニッポンで解散が報じられ、翌21日にはラジオ番組で正式に解散を発表。奥田民生は解散理由について、『SPRINGMAN』の制作で達成感を得て、次に何をすべきか思いつかなかったこと、そして「力を出し切った」ためであると語っています。

奥田民生は自著で、UNICORNは目標がないバンドであり、ネタありきで活動していたため、ネタ切れが解散の原因の一つであると述べています。また、リーダーであった西川幸一の脱退により、バンドを再構成する必要が生じ、活動維持の意欲がなくなったことも原因であると語っています。

構成

本作には、UNICORNが解散までに発表したシングルとアルバムから選りすぐりの楽曲が収録されています。しかし、シングル「命果てるまで」と「ブルース」、ミニアルバム『おどる亀ヤプシ』と『ハヴァナイスデー』からは収録されていません。

アルバムからの選曲は、1stアルバム『BOOM』から2曲、2ndアルバム『PANIC ATTACK』から3曲、3rdアルバム『服部』から5曲、4thアルバム『ケダモノの嵐』から4曲、7thアルバム『ヒゲとボイン』から1曲、8thアルバム『SPRINGMAN』から2曲となっています。

リリースとチャート成績

1993年11月21日に初回限定盤がCD、CT、MDの3形態でリリースされ、11月26日には通常盤CDがリリースされました。初回限定盤CDはCDケースが立体仕様で、レーベル面はピクチャー仕様となっています。

オリコンアルバムチャートでは、初回限定盤CDが最高2位、通常盤CDが最高8位を記録し、合算で80.4万枚の売上を達成。最終的にはミリオンセラーとなり、日本レコード協会からミリオン認定を受けています。

本作はUNICORNにとって最大のセールス作品となり、彼らの音楽史における重要な作品の一つとして、今もなお多くのファンに愛され続けています。

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