TM NETWORK TOUR '88〜'89 CAROL 〜A DAY IN A GIRL'S LIFE 1991〜

TM NETWORK|TM_NETWORK TOUR '88〜'89 CAROL 〜A DAY IN A GIRL'S LIFE 1991〜

TM NETWORK|TM_NETWORKが1988年から1989年にかけて実施したコンサートツアー『CAROL 〜A DAY IN A GIRL'S LIFE 1991〜』は、音楽とストーリーを融合させた新しい形のライブエンターテインメントでした。このツアーは、1988年12月9日に発売された6thアルバム『CAROL 〜A DAY IN A GIRL'S LIFE 1991〜』を基盤に、一人の女の子キャロルを主人公にしたファンタジーストーリーを展開しました。

メンバーと支援者

ツアーのメインメンバーは以下の通りです:

• - 小室哲哉: キーボード、コーラス、クラーク・マクスウェル役
• - 宇都宮隆: ボーカル、ギター、フラッシュ役
• - 木根尚登: ギター、キーボード、コーラス、ティコ・ブラーニ役

また、サポートメンバーには、

• - 松本孝弘: ギター、ケプリ役
• - 阿部薫: ドラムス、ドモス役
• - パニーラ・ダルストランド: キャロル役が参加しました。

ツアーの概要

ツアー全体は全国64公演が行われ、動員数は約20万人に達しました。1989年8月に行われた「TM NETWORK|TM_NETWORK CAROL TOUR FINAL CAMP FANKS!! '89」でこのツアーはしめくくられました。構成は3部に分かれており、特に第二部ではミュージカルの要素が強いものとなっています。
最初の部の「Self Control」の途中で「音」が盗まれ、次のミュージカルが始まる形を取っています。そして、第三部では「音」が復活しライブが再開される、ドラマチックな展開が魅力でした。

ツアーの途中からは、1989年5月12日にリリースされたリミックスアルバム『DRESS』からの楽曲も演奏に取り入れられました。また、ストーリーは木根尚登によって小説『CAROL』としても発表され、1989年に50万部以上の売上を記録しました。後にこの物語はアニメ化され、宇都宮は声優として挑戦しました。

パフォーマンスにおける特徴

本ツアーの特徴として、役者による台詞ではなく、宇都宮がテーマに沿った歌詞を歌うスタイルを採用しました。そのため、観客は彼の歌を聴きながら物語を追うことができました。宇都宮は自身のダンススキル向上も計りつつ、ダンサーたちとの演技の違いに困惑していました。

逆に小室は観客の期待に応えるため、シンセサイザーの音色を重視し、生ベースに関しては未使用としました。

アクシデントと変更

1989年1月、昭和天皇の崩御の影響で公演日程が変更されました。また、3月3日の大阪公演中には宇都宮が膝のじん帯を切断する事故に見舞われました。そのため、以降の公演がキャンセルされる事態に。彼の復帰後、ツアーは前年の「ファイナル」とは異なり、6月から8月にかけて21公演が振替となり、長期のツアーとなりました。

宇都宮は、ファンからの手紙に励まされながら復帰を果たす決意を固めました。また、偶然にも宇都宮が怪我をした同夜、木根は小説『CAROL』の執筆を終えました。

スポンサーがコカ・コーラボトラーズであったため、すべての会場でコカ・コーラが無料提供され、メンバーの顔写真入りのカップを使用しました。特に注目されたのは、北海道の公演でライーダ役を演じた鈴井貴之の存在です。

このように、TM NETWORK|TM_NETWORKの『CAROL』ツアーは、音楽と物語が交差した独自のエンターテインメント体験として多くのファンに記憶されることとなりました。

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