TOUGH (漫画)

猿渡哲也『TOUGH』（タフ）

『TOUGH』（タフ）は、猿渡哲也による日本の格闘漫画で、前作『高校鉄拳伝タフ』の続編にあたります。2003年から2012年まで『週刊ヤングジャンプ』（集英社）で連載され、単行本は全39巻が刊行されました。シリーズ累計発行部数は1000万部を突破しています。

あらすじ

物語は、『高校鉄拳伝タフ』から2年後、19歳になった主人公・宮沢熹一（キー坊）が、宿敵・鬼龍との死闘で重体の父・静虎を救うため、闇試合『ダークファイト』に身を投じる場面から始まります。その後、静虎の回復を機に、熹一は戦いの舞台を闇試合から、より公的な格闘技イベント『ハイパーバトル』へと移し、世界の頂点を目指します。物語が進むにつれて、熹一の出生の秘密が明らかになり、幽玄真影流との激しい争いが繰り広げられていきます。

登場人物

主人公とその関係者

宮沢熹一（みやざわ きいち）

本作の主人公。「キー坊」の愛称で親しまれています。灘神影流第15代当主であり、父・静虎から流派を受け継ぎました。鬼龍との戦いを経て、精神的に大きく成長し、父を倒そうとする鬼龍を討つため、ストイックに鍛錬を重ねています。
静虎からは「愛」を、鬼龍からは「試練」を与えられ、実父である日下部覚吾との邂逅を果たし、さらなる成長を遂げます。

宮沢静虎（みやざわ せいこ）

熹一の父であり、灘神影流第14代当主。「静かなる虎」として、武術家たちから恐れられています。鬼龍との戦いで重傷を負いますが、後に回復。人格者であり、熹一にとって大きな心の支えです。

宮沢鬼龍（みやざわ きりゅう）

静虎の双子の兄であり、シリーズにおける最強の敵役の一人。「悪魔」と称されるほどの強靭な肉体と知能を持ち、冷酷非道な性格です。しかし、物語が進むにつれて、意外な一面も見せるようになります。

宮沢尊鷹（みやざわ そんおう）

静虎と鬼龍の兄。かつて鬼龍と闘い死んだと思われていましたが、「バトルキング」として姿を現します。灘神影流の運命から逃れるため、素性を隠していましたが、熹一との戦いを通じて、自らの道を見出していきます。

宮沢喜恵（みやざわ きえ）

静虎の妻で、熹一の実母。熹一が生まれる前に事故で亡くなりましたが、彼女の存在は物語全体を通して重要な意味を持ちます。

宮沢金時（みやざわ きんとき）

熹一の祖父であり、灘神影流13代当主。高齢ながらも高い行動力を持ち、熹一や息子たちのことを常に気にかけています。

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新藤力丸（しんどう りきまる）

関東道城会系新藤組の組長。熹一のマネージャーであり、彼を全面的に信頼しています。

柳場道元（やなぎば どうげん）

大手カードローン会社の会長で、『ハイパーバトル』の主催者の一人。金に執着し、鬼龍を憎んでいます。

立川博士（たちかわはかせ）

チームDに所属するマッドサイエンティスト。筋肉増強剤を開発し、選手を道具のように扱います。

ドン・ガンビーノ

アメリカのマフィアの首領で、『ハイパーバトル』の主催者の一人。卑劣な手段で勝利を追求します。

ジョセフィーノ

ガンビーノの弟で、アメリカの「影の副大統領」と呼ばれる男。兄以上に冷酷な性格です。

裏格闘技編

苫篠源内（とましの げんない）

通称「人刺し指のゲン」。鬼龍の下僕で、首里手空手の使い手。

セックスマシンガンズ

ケンゴとケンゾーのコンビ。並外れた性欲の持ち主で、ケンゴは熹一と対戦します。

九条シオン（くじょう シオン）

カソリック系の神父。宗教上の理由で公式試合には出ませんが、裏の世界で戦い続けています。

ハイパーバトルトーナメント予選会編

宮下和香（みやした わか）

空手道石心空手の館長。熹一に勝負を挑みます。

新堂万次（しんどう まんじ）

新堂流体術の使い手。ハイパーバトル予選に参戦し、熹一と対戦します。

帯刀右近（たてわき うこん）

帯刀流棒術宗家。「盲目の奇術師」と呼ばれています。

王獅冥（おう しめい）

元台湾のエリート医師。鬼龍の手を借りて獣と化しました。

九条薔薇丸（くじょう ばらまる）

円月流剣術師範。ハイパーバトルにジョーカーとして参加します。

秋川清風（あきかわ せいふう）

自称「裸足のアキちゃん」。元柔道選手。

佐渡

元第1空挺団所属の元自衛官。サバイバル術に長けています。

有働征二（うどう せいじ）

自称「闘う武器商人」。元米軍特殊部隊所属。

ハイパーバトルトーナメント編

鈴木ミノル（すずき ミノル）

別名「風のミノル」。覇生流体術の師範代。

マーシオ"ジェット"内藤（-ないとう）

別名「聾唖のジェット」。アブダビコンバット優勝者。

ディーゼルノイ・チョモンペット

「スピード・ダンサー」の異名を持つムエタイ王者。

ヨハキム・シュルト

「リアル・ガリバー旅行記」の異名を持つスカンジナビア柔術王者。

カーロス・ベンジャミン

「レスリング・アルティメット・マシーン」の異名を持つカナダ人。

菊多サナエ（きくた サナエ）

「寝技フリークス」の異名を持つチームDのリーダー。

イリューヒン・ラスマトリン

「今そこにある骨折」を座右の銘とするサンボ王者。

ペ・ヨンヘ

通称「愛のペーさん」。シルム白頭級優勝者。

霍嵩高（ホォー・チェンガォー）

「少林寺の魔人」の異名を持つ巨漢。

モロゾフ・ゼンツォフ

「白い悪魔」の異名を持つレスリング・サンボ王者。

ヤムチャッカ・スミザレ・ヨックタール・ナンタラー

通称「ヤム」。モンゴル相撲最強の横綱。

テッド・オースチン

「ベルト・コレクター」の異名で知られる総合格闘家。

アーネスト・カーマン

「ボーン・クラッシャー」の異名で知られるキックボクシング世界チャンピオン。

アンドレ・フェルナンデス

「ラバーマン」の異名で知られるブラジリアン柔術の世界王者。

闇猿（ダーク・モンキー）

ドン・ガンビーノの刺客。

朝昇（ちょうしょう）

本名・朝田昇。かつての熹一のライバル。

回想『灘を継ぐ者』

ミハイル・ミロコビッチ

熹一の幼年時代の回想シーンに登場するロシア軍の脱走兵。

アイアン木場（-きば）

日本最大のプロレス団体「ワールド・プロレス」総師。

塙団十郎（はなわ だんじゅうろう）

神戸に本拠を置く国内最大の暴力団・雄華組の組長。

モンスター・ウォーズ編

ブル・マツダ

元アマレスラーの総合格闘家。

鯱山十蔵（しゃちやま じゅうぞう）

『サムライ・プロレス』所属のプロレスラー。

ブッカー・ゼロ

本名は大江万次郎。格闘技界の代理交渉人。

御子神銀次（みこがみ ぎんじ）

大物フィクサー。

富岡伴内（とみおか ばんない）

ヤクザ空手家。

幽玄真影流編

日下部丈一郎（くさかべ じょういちろう）

幽玄真影流の前当主。

金城剣史（かねしろ けんし）

日下部丈一郎の最後の弟子。「ファントム・ジョー」を名乗っています。

日下部覚吾（くさかべ かくご）

日下部丈一郎の息子で幽玄真影流の当主。熹一の実の父でもあります。

不知火検丈（しらぬい けんじょう）

巨大右翼団体・集英新党の総裁。

幽玄死天王

日下部覚吾の4人の弟子。

横山春草（よこやま しゅんそう）

別名「疾風の春草（はやてのしゅんそう）」。

木村大観（きむら たいかん）

死天王一の巨漢で、「犀の大観（さいのたいかん）」の別名を持っています。

下村武山（しもむら ぶさん）

全身の関節を蛇のように自在に曲げることができ、「大蛇の武山（おろちのぶさん）」の別名を持っています。

菱田観山（ひしだ かんざん）

小柄な体格と俊敏な動きを持つ軽業師で、「鼬の観山（いたちのかんざん）」の別名を持っています。

真魔流

竹神栖鳳（たけがみ せいほう）

絶海の孤島・鬼喰島にある「天空堂」の主で、真魔流体術の総帥。

安藤夢二（あんどう ゆめじ）

天空堂で修行中の修験者で、真魔流体術の師範代。

書誌情報

猿渡哲也 『TOUGH』 集英社〈ヤングジャンプ・コミックス〉、全39巻
(以下、ISBNコードが省略されました)

ゲーム

TOUGH DARK FIGHT (タフダークファイト)

PlayStation 2専用ソフト。コナミより2005年12月1日発売。

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