TROUBLE IN PARADISE

杏里『TROUBLE IN PARADISE』：革新的なサウンドで魅せる10枚目のアルバム

『TROUBLE IN PARADISE』は、日本のシンガーソングライター、杏里が1986年11月21日にリリースした10枚目のオリジナル・アルバムです。フォーライフ・レコードから発売されました。

前作『MYSTIQUE』からわずか半年という短い期間でリリースされた本作は、ロンドンでレコーディングが行われ、井上鑑がサウンドプロデュースを担当しました。当時の洋楽シーンを見据えたサウンドは、それまでの杏里のイメージを覆すほど斬新で、シンクラヴィアを初めて導入するなど、意欲的な試みが随所に見られます。アナログ盤、カセットテープ、CDの初回盤には、翌年のカレンダーが封入されていました。

アルバムのタイトル曲「TROUBLE IN PARADISE」は、英語詞バージョンもレコーディングされ、12インチシングルとしてアルバムの翌月にシングルカットされました。また、本作がリリースされる4か月前にはベストアルバム『ザ・杏里』が発売されており、1986年は合計3枚のアルバムがリリースされるという、精力的な活動を展開した年となりました。

2011年8月24日には、高品質CDであるブルースペックCD仕様で再発され、紙ジャケット仕様となりました。この再発盤には、12インチシングルとしてリリースされた「TROUBLE IN PARADISE」の英語バージョンが追加収録されています。

収録曲

LP / CT
Side A
1. TROUBLE IN PARADISE
2. オリエンタル ローズ
3. 気ままにリフレクション
4. BOOGIE WOOGIE MAINLAND
5. 地中海ドリーム
Side B
1. SUMMER CANDLES
2. STARDUST GO HOME
3. シルエットの夏
4. Honesty Only
5. GOODBYE MARINE - 6 PM -

CD

1. TROUBLE IN PARADISE
2. オリエンタル ローズ
3. 気ままにリフレクション
4. BOOGIE WOOGIE MAINLAND
5. 地中海ドリーム
6. SUMMER CANDLES
7. STARDUST GO HOME
8. シルエットの夏
9. Honesty Only
10. GOODBYE MARINE - 6 PM -
11. TROUBLE IN PARADISE (English Version) ※2011年再発盤のみ収録

参加ミュージシャン

杏里 - ボーカル
井上鑑 - キーボード
常富喜雄 - アコースティック・ギター
イアン・ベアンソン (Ian Bairnson) - ギター
デヴィッド・ローズ (David Rhodes) - ギター
パンディット・ディニッシュ (Pandit Dinesh) - インディアン・パーカッション
トニー・ベアード (Tony Beard) - ドラム
ビル・ブルーフォード (Bill Bruford) - ドラム
サイモン・フィリップス (Simon Phillips) - ドラム
ローレンス・コットル (Laurence Cottle) - ベース
グラハム・エドワーズ (Graham Edwards) - ベース
フェリックス・クリッシュ (Felix Krish) - ベース
マーク・フェルサム (Mark Feltham) - ハーモニカ
デルロイ・マレイ (Delroy Murray) - 男性バック・ボーカル
ロビン・アチャンポン (Robin Achampong) - 男性バック・ボーカル
キャロル・ケニオン (Carol Kenyon) - 女性バック・ボーカル
ジョナサン・ソレル (Johnathan Sorrel) - シンクラヴィア・プログラミング
塩野谷りみ - プログラミング

『TROUBLE IN PARADISE』は、杏里の音楽的な冒険心と、常に新しいサウンドを追求する姿勢が反映された作品と言えるでしょう。洋楽のテイストを大胆に取り入れつつも、杏里ならではのメロディセンスが光る、聴きごたえのあるアルバムです。

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