TSB 600ステーション

TSB 600ステーション

『TSB 600ステーション』は、テレビ信州（TSB）にて1989年10月2日から1991年3月29日までの期間、平日の夕方に放送されていた地域ニュース番組です。

この番組は、テレビ朝日系列で放送されていた全国ニュース番組『600ステーション』のフォーマットを利用し、その長野県ローカルパートとして機能していました。具体的には、番組の前半部分でキー局から送られてくる全国の主要なニュースを伝え、その後に時間を移して、長野県を中心とした地域の出来事や話題を掘り下げて放送するという構成になっていました。

テレビ信州は、開局当初から日本テレビ系列（NNN）とテレビ朝日系列（ANN）の双方に加盟するクロスネット局という体制をとっていました。このため、日中や夕方のニュース時間帯においては、ANN系列のニュース番組を放送する枠が設けられており、『TSB 600ステーション』は、その夕方のANNニュース枠における長野県独自の番組として位置づけられていました。

また、平日版の成功を受けて、1990年10月6日からは週末にも姉妹番組が開始されました。こちらは『TSB 530ステーション』というタイトルで、土曜日・日曜日の夕方17時30分から18時までの30分間にわたり放送されていました。

番組の放送時間は、平日版の『TSB 600ステーション』が毎週月曜日から金曜日の18時00分から18時55分まででした。一方、週末版の『TSB 530ステーション』は、前述の通り土曜日と日曜日の17時30分から18時00分に設定されていました。これらの時間設定は、当時のキー局系列の番組編成に沿ったものでした。

『TSB 600ステーション』がその歴史に幕を閉じたのは、長野県のテレビ放送における大きな転換期と関連しています。1991年4月1日に、新たにテレビ朝日系列のフルネット局である長野朝日放送（abn）が開局することになったためです。これにより、テレビ信州はそれまでのNNN・ANNクロスネット体制から、NNNのフルネット局へと移行しました。

このNNNフルネット化に伴い、テレビ信州の夕方ニュース枠は、日本テレビ系列の全国ニュース番組『NNNニュースプラス1』（後の『news every.』）のネット受けに切り替えられ、ローカルパートとして『ニュースプラス1信州』が開始されました。『TSB 600ステーション』は、NNNフルネット化への移行に伴い、その役割を終えた形となります。

なお、長野県におけるANN系列の夕方ニュースは、新たに開局した長野朝日放送が『abnステーション』として引き継ぐこととなりました。これにより、地域におけるニュース報道の勢力図が変化しました。

『TSB 600ステーション』を担当した主なキャスターとしては、今村正大氏、茶木環氏の名前が記録に残っています。

この番組は、テレビ信州がクロスネット局として機能していた時代の地域情報の発信を担う重要な役割を果たしました。前番組は『TSBニュースシャトル』であり、後番組は『ニュースプラス1信州』がテレビ信州における後継にあたります。


担当キャスター：
今村正大
茶木環



放送時間：
TSB 600ステーション（平日版）:
月 - 金 18:00 - 18:55 (1989年10月2日 - 1991年3月29日)
TSB 530ステーション（週末版）:
土・日 17:30 - 18:00 (1990年10月6日 - 1991年3月31日)

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