ニュースプラス1信州

『NNNニュースプラス1信州』

『NNNニュースプラス1信州』（エヌエヌエヌニュースプラスワンしんしゅう）は、テレビ信州（TSB）で1991年 4月1日から2006年 3月31日までの約15年間にわたって放送された、平日夕方の地域向け報道番組です。これは、日本テレビ系列の全国ニュース番組『NNNニュースプラス1』の長野県版という位置づけでした。

番組開始の背景

テレビ信州は開局以来、日本テレビ系列（NNN）とテレビ朝日系列（ANN）の両方に加盟する、いわゆるクロスネット局でした。このため、夕方のニュース時間帯にはANN系列の全国ニュース『600ステーション』を放送していました。しかし、1991年 4月1日にANN系列の新規局である長野朝日放送（ABN）が開局するのに伴い、テレビ信州はNNNの単独系列局、すなわちフルネット局へと移行することになりました。この系列変更を受けて、テレビ信州がネット受けする全国ニュース番組も、ANN系の『600ステーション』からNNN系の『NNNニュースプラス1』へと切り替えられました。これに伴い、ローカルニュース枠も刷新され、『NNNニュースプラス1信州』がスタートしたのです。

番組の内容と構成

番組の構成は、当時の多くのローカルニュース番組と同様に、二部構成となっていました。まず番組の前半では、日本テレビから送られる全国ニュースとスポーツのコーナーを『NNNニュースプラス1』のネット形式で放送。これにより、その日一日の国内外の主要な動きを視聴者に伝えました。そして番組の後半では、テレビ信州のスタジオから長野県内に特化したニュースや話題、天気予報などを伝えていました。県内の政治、経済、事件、事故、季節の話題など、地域に根ざした情報を提供し、長野県民にとって重要な情報源としての役割を担いました。

週末の放送

平日版とは別に、週末にもニュース番組が放送されていました。週末の夕方ニュースは『TSBニュースプラス1』という独自のタイトルで放送され、土曜版は平日版開始から間もない1991年 4月6日に放送が始まりました。日曜版は少し遅れて、1996年 4月7日から放送が開始されています。こちらも平日のスタイルを踏襲しつつ、週末ならではのニュース構成となっていたと考えられます。

番組の変遷と終焉

番組放送期間中の大きな変化として、2001年4月にはテレビ信州の夕方の情報番組『ゆうがたGet!』と本番組が統合される形でリニューアルが行われました。これにより、番組タイトルは『情報ワイドゆうがたGet!プラス1』と変更され、ニュースコーナーはこの大型情報番組の一部という位置づけになりました。ニュースは番組終盤のコーナーとして継続されましたが、番組全体の性格は大きく変わりました。

そして、2006年 3月31日をもって、『情報ワイドゆうがたGet!プラス1』としての放送が終了。これに伴い、再びニュース番組が単独の番組として独立することになりました。新たなニュース番組のタイトルは『TSB Newsリアルタイム』と決定し、2006年4月3日から放送を開始しました。この編成替えをもって、『NNNニュースプラス1信州』、そして『情報ワイドゆうがたGet!プラス1』としてニュースを内包してきた歴史は15年間で幕を閉じました。

放送時間の変遷

番組の放送時間については、期間によって若干の変更がありました。番組開始当初の1991年 4月1日からしばらくの間は、月曜日から金曜日の18時00分から18時55分までの放送でした。その後、詳細な時期は不明ながら、放送時間が拡大され、最終的には月曜日から金曜日の17時50分から19時00分までの放送枠となりました。これにより、全国ニュースパートを含め、より長い時間をかけてその日の出来事を伝えることが可能となりました。

番組を支えた人々

番組の顔として、様々なキャスターがニュースを伝えてきました。判明している歴代の主なニュースキャスターとしては、新見宏司、茶木環、中沢有美子、浅葉彩といった面々が名を連ねています。彼らは長野県内の出来事を丁寧に伝え、視聴者と番組をつなぐ重要な役割を果たしました。

『NNNニュースプラス1信州』は、テレビ信州のNNNフルネット局としての歴史と共に歩み、長野県の夕方の顔として多くの県民に親しまれました。その役割は、後継番組である『TSB Newsリアルタイム』（後に『TSB NEWS 報道ゲンバ → 報道ゲンバ Face』を経て現在の『テレビ信州news every.』に至る）へと引き継がれています。