TVジョーカーズ笑

『TVジョーカーズ笑』の概要

『TVジョーカーズ笑』は、1983年の春にTBS系列とテレビ山口で放送されたバラエティ番組で、全9回にわたり毎週日曜日の晩に放送されました。番組の放送時間は、20時から20時54分までの54分という設定で、日本のゴールデンタイムで視聴者を楽しませることを目指していました。

番組の特徴

番組は、コントやゲーム、さらには音楽パフォーマンスといった多彩なコーナーで構成されていました。それらの要素を活用し、視聴者に娯楽を提供することを狙った内容になっていました。当時の裏番組には、NHKの歴史ドラマ『徳川家康』や日本テレビの『久米宏のTVスクランブル』、フジテレビのバラエティ番組『オールスター家族対抗歌合戦』があり、これらとの競争を意識してキャッチフレーズを掲げていました。そのフレーズは「家康・久米・欽も真っ青！」であり、他局の番組への挑戦を強調していました。

しかし、番組は視聴率で苦戦を強いられました。全9回の平均視聴率はわずか2.6％と、当時のゴールデンタイムでは非常に低い結果となってしまいました。特に初回の視聴率は1.2％であり、その数字を受けた出演者の一人である高田文夫は、「視力検査か！」と冗談交じりに語ったと言われています。このような視聴率の低迷から、番組は1クールで終了することとなりました。

放送の影響

『TVジョーカーズ笑』の放送中は、プロ野球シーズンに重なるため、時折『TBS日曜ナイター』という中継が優先されることがあり、結果的に特定の試合が行われると番組が休止となるケースが多くありました。特に中部日本放送（CBC）や中国放送（RCC）では、地域ごとのプロ野球チームのホームゲームがローカルで放送されたため、時間帯における完全なネットワークが未実現となり、一部地域では番組が完全に見られないという状況も生じていました。

主要な出演者

この番組には多くの著名なタレントが出演しており、堺正章、中原理恵、研ナオコ、高見知佳、斉藤ゆう子（後の斉藤祐子）、東八郎、小坂一也、そしてチャンバラトリオやタモリなど、豪華な顔ぶれが集まりました。これだけの才能を集めたにも関わらず、視聴率には恵まれなかったのが残念です。

スタッフ

スタッフとしては、構成に高平哲郎、高田文夫、喰始、景山民夫、源高志が関与し、プロデューサーは斎藤正人と桂邦彦が務めました。本番組はTBSの製作によるもので、多くの制作協力が行われたことも特徴です。

エンディングテーマ

エンディングテーマは大野方栄による「Eccentric Person, Come Back To Me」であり、この曲は1983年に発売された大野のデビューアルバムに収録されています。このエンディングでは、出演者たちがこの曲に合わせて息を吹きかけて面白い顔をするというユニークな演出があり、視聴者に強い印象を残しました。

結論

『TVジョーカーズ笑』は、一時的には低視聴率という結果に終わりましたが、当時の多様なエンターテインメントを反映した番組であり、参加したタレントやスタッフにとっては貴重な経験となったことでしょう。今なお、80年代の日本のバラエティ番組を語る際には外せない存在の一つと言えるでしょう。

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