TV-JACK

TV-JACKの魅力と影響

TV-JACKは、1983年6月から1985年10月まで、朝日放送（ABCテレビ）で放送されていた関西ローカルの深夜バラエティ番組です。この番組は、毎日放送の大人気番組「夜はクネクネ」に対抗する形で企画され、若者をターゲットにしたユニークな内容で、多くの視聴者を惹きつけました。特に、桂小枝や越前屋俵太といった当時無名だったタレントたちが一躍有名になったことでも知られています。

番組のスタジオセットは、マンションのリビングルームをイメージしたもので、親しみやすい空間となっていました。放送形式はスタジオパートとVTRパートの2部構成で、出演者は自ら選んだVHSのビデオテープを持参し、それを見るという斬新な演出がなされていました。特に、視聴者にとって新鮮な体験であり、当時の深夜バラエティ番組のスタイルに新たな風を吹き込みました。

主な出演者とコーナー

番組の司会は島田紳助が務め、アシスタントには岡本香了（当時の表記はかおり）が参加していました。このコンビが作り出す軽快なトークと独特の雰囲気が、視聴者の心を掴んで離しませんでした。

美人数珠つなぎ

桂小枝が担当した「美人数珠つなぎ」は、彼が美しい女性を訪ね、その女性に別の美人を紹介してもらうというユニークなコーナーです。この企画での特徴は、小枝が次の美人を紹介する際に必ず「芸能人で例えると誰か」と尋ねる点です。この形式は多くのバリエーションが生まれるきっかけとなり、後のバラエティ番組にも影響を与えました。

おおきなお世話

越前屋俵太が担当する「おおきなお世話」では、街中での遊びやいたずらを通じて、町の人々と楽しみを共有するコーナーでした。中でも、通りすがりの人に突然シャンプーをする企画は、特に話題を呼び、番組の名物企画として記憶されています。この大胆な発想は視聴者に新たな驚きを提供し、多くの笑いを生み出しました。

田舎もんぶわんざい

このコーナーでは、村上ショージが担当し、地方出身者が故郷にいる親や友人、恋人たちに向けてメッセージを送るという内容でした。思い出や愛情を感じさせる温かい企画で、多くの人々の心に響きました。

TV-JACKは、これらの多彩なコーナーや企画を通じて、視聴者だけでなく、参加したタレントやスタッフにとっても貴重な経験となり、深夜番組の新たなスタイルを確立しました。番組放送期間は短かかったものの、その影響は今なお語り継がれています。多くのタレントがここから巣立ち、以後の日本のバラエティ番組に大きな影響を与えた要素の一つになっています。

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