TWAIN

TWAINとは

TWAIN（トウェイン）は、イメージスキャナやデジタルカメラなどの画像入力機器からパーソナルコンピュータ（PC）へ画像データを転送するための、広く利用されている技術標準の一つです。この規格は、WindowsやmacOSといった主要なプラットフォーム上で、画像取り込みのためのAPIを提供しています。

概要

TWAINは、主に画像処理ソフトウェアとスキャナやデジタルカメラといったハードウェアの間で、アプリケーションプログラミングインタフェース（API）として機能します。これにより、さまざまな画像処理アプリケーションから、異なるメーカーの画像入力機器を共通の方法で制御できます。TWAINは、Microsoft Windows、macOS、Linuxなど、主要なオペレーティングシステムでサポートされています。

TWAIN規格は、1992年に最初のバージョンがリリースされ、その後、バージョンアップを重ねてきました。2005年11月にはバージョン2.0がリリースされ、最新版は2015年にリリースされたバージョン2.4です。TWAINの標準仕様は、TWAINワーキンググループによって管理されています。

手順

通常、スキャナや複合機などのデバイスドライバをインストールする際に、TWAINドライバも同時にインストールされます。アプリケーション側では、インストール済みのTWAINデータソース（スキャナ）を選択することで、各機器固有のユーザーインターフェース（GUI）が呼び出されます。これにより、ユーザーは解像度や色設定などの各種設定を行い、スキャンを実行して画像データをアプリケーションへ転送できます。

名前の由来

TWAINという名前は、公式には略語ではありませんが、「Technology Without An Interesting Name」（面白い名前のない技術）の略語として広く知られています。この名前は、ラドヤード・キップリングの詩「東西の歌（The Ballad of East and West）」の一節「...and never the twain shall meet...」（二つのものは決して出会わない）に由来するとも言われています。これは、当時のスキャナとPCを接続する際の困難さを暗示していたと考えられます。

ワーキンググループの初期段階で、「Technology Without An Interesting Name」というフレーズが使われましたが、これがTWAINの正式な略語として採用されることはありませんでした。

欠点

TWAINの欠点として、ユーザーインターフェースが機器のデバイスドライバと密接に結びついている点が挙げられます。アプリケーションが機器のTWAINドライバを読み込む際に、機器メーカーが提供するGUIが必ず表示されます。このため、ネットワーク経由での透過的なアクセスが難しくなる場合があります。例えば、ネットワーク接続された複合機から画像を取り込む場合、複合機内に共有ドライブを設定するか、特定のクライアントやデータサーバにJPEGやPDFなどの画像ファイルを書き込んだ後、クライアントのアプリケーションから読み込む必要があります。

ただし、このような問題はTWAINの仕様そのものではなく、ドライバの実装に起因するものであると言えます。TWAIN制御を行う場合は、TWAINドライバ（DLL）の先頭にある関数をエントリポイントとして使用します。関数名に依存すべきではありません。制御命令は、3つの引数を渡して実行されるため、「トリプレットを発行する」と表現されます。小数値を扱う際には注意が必要です。TWAIN内部では小数は構造体として扱われるため、一般的なプログラミング言語では適切な変換が必要になります。

関連項目

• - Image and Scanner Interface Specification
• - WIA（Windows Image Acquisition）
• - Scanner Access Now Easy
• - ICCプロファイル

脚注

この文章は、2008年11月1日以前にFree On-line Dictionary of Computingから取得した情報に基づいており、GFDLバージョン1.3以降のライセンスに基づいて利用されています。

外部リンク

• - TWAIN Working Group（英語）

もう一度検索