Tears of anri

『tears of anri』（ティアーズ・オブ・アンリ）は、2007年9月12日にリリースされた杏里にとって初のカバーアルバムです。これまで自身の楽曲を中心に活動してきた杏里が、他アーティストの楽曲をカバーするという新たな試みに挑戦した作品として注目を集めました。

杏里は、過去に「遥かなる影」や「愛燦燦」など、ごく少数の楽曲しかカバーしていませんでした。そのため、このアルバムは彼女の音楽キャリアにおける大きな転換点と言えるでしょう。

アルバムには、自身のヒット曲である「悲しみがとまらない」のセルフカバーも収録されています。このセルフカバーは、原曲とは異なる新たな魅力を引き出しており、ファンにとっては嬉しいサプライズとなりました。また、SMAPの「夜空ノムコウ」や小泉今日子の「優しい雨」など、幅広いジャンルの楽曲が選曲されており、杏里の新たな音楽性を感じることができます。

編曲は、パパダイスケが中心となり、清水信之、武藤良明といった実力派アレンジャーが参加しています。それぞれの編曲家が楽曲の個性を引き出し、杏里の歌声と絶妙にマッチしたサウンドを作り上げています。

収録曲は以下の通りです。

1. 夜空ノムコウ（SMAP）
2. 優しい雨（小泉今日子）
3. 探偵物語（薬師丸ひろ子）
4. 悲しみがとまらない（杏里）
5. LOVE IS ALL～愛を聴かせて～
6. あなたのキスを数えましょう 〜You were mine〜（小柳ゆき）
7. やさしいキスをして（DREAMS COME TRUE）
8. 雨（森高千里）
9. 会いたい（沢田知可子）
10. 雨音はショパンの調べ（小林麻美）
11. 聖母たちのララバイ（岩崎宏美）

このアルバムは、杏里の新たな一面を発見できるだけでなく、選曲された楽曲の素晴らしさも再認識できる作品です。彼女の歌声を通して、それぞれの楽曲が新たな息吹を得て、聴く人に感動を与えます。

『tears of anri』は、杏里の音楽的な幅広さを示すと同時に、カバーアルバムというジャンルにおいても新たな可能性を示唆する作品と言えるでしょう。続編として『tears of anri 2』もリリースされており、こちらも合わせて聴くことで、杏里の音楽性の進化をより深く感じることができます。

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