『The Next Penelope』
『The Next Penelope』は、
フランスのゲームクリエイターAurélien Regardによって作られ、
2015年5月29日にPlug In Digitalから発売された
ゲームソフトです。この作品は、
ギリシア神話を背景にした古代の
叙事詩『
オデュッセイア』を元にしながら、その舞台を未来に設定した独特のSF作品です。本作の主人公はペネロペという名の女性で、彼女は夫
オデュッセウスの行方を追い、さまざまな
惑星を巡る冒険に出ます。
冒険のスタイルは、主に
レースゲームを基にしており、ペネロペはマシンを操縦して各
惑星のコースを走行します。ゲームプレイには、敵を攻撃するためのシューティング要素が組み合わされており、マシンには搭載されたウェポンを使用して、障害物を解消したり敵機を撃退することができます。これにより、ダイナミックでスリリングなレース体験が生まれています。
ゲームシステム
『The Next Penelope』では、攻略対象となる
惑星が6つ用意されており、それぞれの
惑星には3つのステージがあります。各ステージでは、1位でゴールすることや特定のミッションを達成することが求められます。最初の
惑星であるイタケー島を除いて、プレイヤーは任意の順番で他の
惑星を攻略することが可能です。すべての
惑星をクリアすると、最終ステージに進むことができます。また、これらの主要なステージとは別に、ゲームの進行とは関わりのないエクストラステージも5つ用意されています。
プレイヤーは、真上から見下ろした視点で表示されたコースを周回します。自機は自動で走行を続け、プレイヤーはハンドル操作を通じて方向転換を行います。シナリオが進むに連れて新たに追加されるウェポンを使用することで、戦略的なプレイを楽しむことができるのです。ステージの走行中に発生する敵の攻撃や障害物に衝突すると、画面上部に表示されたエネルギーゲージが減少し、これが尽きると
ゲームオーバーとなります。また、走行中やステージクリア時に手に入れる「XPコイン」を使って、自機の性能を向上させることも重要なポイントです。
マルチプレイモード
本作には、最大4人の対戦が楽しめるマルチプレイモードも用意されています。プレイヤーは各自のマシンを使用し、特定のウェポンを搭載することができますが、使用時には大きな反動があるため、注意が必要です。レース中は、1位のマシンが画面にフォーカスされ、画面外に出たマシンは敗退する仕組みになっています。
ウェポンシステム
レース中に使用できるウェポンは、2周目以降から利用可能となります。以下は、登場するウェポンの一部です:
- - スマッシュブースト: 一時的に加速し、障害物を破壊できます。
- - プラズマガン: 敵機を攻撃するレーザーを発射します。
- - テレポート: 任意の場所に瞬間移動でき、障害物を回避できます。
- - 吸血地雷: 地雷を設置し、敵機がダメージを受けると自機のエネルギーが回復します。
- - ハープーン: 任意の位置に銛を打ち込んで、障害物を取り除けます。
- - ブラッククリスタル: 敵の弾をXPコインに変換します。
開発背景
このゲームは、Aurélien Regardが自身のゲーム会社Arkedo Studioを閉じた後、最初に手がけた作品でもあります。彼はコーディング、アート、音楽のすべてを一人で担当しました。プロジェクトが始まった2012年当時、自動車をテーマにしたカジュアルなゲームが多く登場していましたが、Regardはこれに飽きてしまい、一風変わった要素を取り入れることにしました。また、ギリシアの
叙事詩『
オデュッセイア』とSFの組み合わせのアイデアは、彼が若いころに見た日仏合作アニメ『
宇宙伝説ユリシーズ31』に触発されたものです。さらに、彼は『
F-ZERO』や
スーパーファミコン時代のゲームからもインスピレーションを受けています。
この作品は、斬新さと古典的な要素を融合させた、まったく新しいゲーム体験を提供します。