This is my trial

アルバム『This is my trial』について

『This is my trial』（ディス・イズ・マイ・トライアル）は、山口百恵がリリースした22枚目のスタジオアルバムで、彼女の最後のオリジナルアルバムとなりました。このアルバムは1980年10月21日にCBSソニーから発売され、その後同年12月1日には高音質アナログ版である「マスター・サウンド」仕様でも提供されました。

アルバムの背景

本作には特にコンセプトが設定されていませんが、山口百恵の引退を踏まえて、リラックスした気持ちで良い曲を集めクリエイティブな作品を作ろうという意図が盛り込まれています。帯コピーには、阿木燿子、宇崎竜童、谷村新司、井上陽水など、著名な作家陣による「山口百恵ラスト・オリジナル・アルバム」とのメッセージが配されました。

アルバムの制作に関わるスタッフは、百恵の引退が発表された後、アルバム『メビウス・ゲーム』や『不死鳥伝説』、さらには本作のレコーディング作業に追われ、非常に多忙な日々を送っていました。特に、川瀬泰雄ディレクターは、百恵のスケジュールが厳しく、彼女の声に変化が表れたことを指摘しています。その変化は少しハスキーになり、その結果生まれたセクシーな声質に惹かれたと言います。

タイトル曲と収録曲

このアルバムには、タイトル曲「This is my trial (私の試練)」が収められています。この楽曲は作者である谷村新司から百恵へのオマージュとして作られました。百恵はアルバム発売前の1980年10月5日に、日本武道館で開催されたファイナルコンサートのオープニングでこの曲を披露しました。

さらに、他の収録曲としては、井上陽水による「Crazy Love」があります。この曲は、井上自身もセルフカバーを行い、同年11月には「クレイジーラブ」のタイトルでシングルとしてリリースされています。

復刻版と関連作品

このアルバムは、2003年6月4日に全オリジナルアルバムの復刻CD-BOX『MOMOE PREMIUM』に収録されています。さらに、2007年9月30日には更なるマスターサウンド仕様の『Complete [[MOMOE PREMIUM]]』も発売され、ファンの期待に応えています。

まとめ

『This is my trial』は、山口百恵のキャリアを締めくくるにふさわしいアルバムであり、彼女の音楽的な遺産を永遠に残す作品です。引退後も多くのファンによって愛され続け、音楽史における重要な一歩として位置づけられています。

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