TikiTikiインターネット

TikiTikiインターネット：岡山発、全国展開したISPの歩み

株式会社エヌディエスが運営していたTikiTikiインターネットは、岡山県を拠点に全国へサービスを展開したインターネットサービスプロバイダ(ISP)でした。ADSLや光ファイバー回線、更にはモバイル通信サービスまで提供しており、時代の変化に合わせてサービスを拡充してきた歴史を持っています。

多様な接続サービス

TikiTikiインターネットは、ユーザーのニーズに合わせた多様な接続サービスを提供していました。代表的なサービスとしては、NTT東日本・西日本のFTTH回線を卸売利用した「Tiki光コラボ」、フレッツ光やフレッツADSL、ソフトバンクのADSLを利用したコースなどが挙げられます。さらに、岡山県の一部地域限定の「Tiki MyエリアADSLコース」なども提供していました。

これらの常時接続サービスに加え、時間制限のある「Tikiライトコース」や通話料金込みの「Tikiコミコース」といった、利用状況や予算に合わせて選べるプランも用意されていました。ただし、これらのサービスは、2015年1月27日までに新規申し込みは終了しています。また、ISDN回線を使ったコースも提供していました。

モバイルサービスでは、「Tikiモバイル」ブランドで3G、そしてWiMAXサービスを提供していました。様々な料金プランや端末を用意し、ユーザーの多様なニーズに対応していました。しかし、これらのサービスも新規申し込み受付を終了しています。

付加価値サービス

接続サービスに加え、TikiTikiインターネットは付加価値の高いサービスも提供していました。IP電話サービス「TikiTikiフォン」、メールサービス、そしてホームページ開設やホスティング、固定IPアドレスサービスなど、インターネット利用をより便利にするためのサポート体制を整えていました。また、NTTサービスの取次ぎも行っていました。

企業沿革と成長

1997年5月に設立された株式会社エヌディエスは、同年7月に岡山県と広島県でTikiTikiインターネットサービスを開始。その後、急速にサービスエリアを拡大し、1999年末には北海道から九州まで全国展開を達成しました。

2000年には全都道府県をカバーするまで成長し、会員数は20万人以上を突破しました。サービス面でも、ADSLや光ファイバー接続サービス、IP電話サービスなどを順次開始し、常に最新の技術を取り入れてサービス向上に努めていました。

また、MVNO事業にも進出し、日本通信MVNEと提携しNTTドコモのFOMAハイスピード網を利用した「Tikiモバイル 3G」などを提供開始。その後も、様々なモバイル通信技術に対応したサービスを展開しました。

2007年には動画配信サービス「EntaMirel」も開始。多様なサービス提供を通じて、インターネット利用の利便性向上に貢献しました。

関連企業

株式会社エヌディエスは、TikiTikiインターネット以外にも、ニューデジタルケーブル、ニューデジタルサービスといった関連企業を傘下に持つなど、地域密着型の事業展開を行ってきました。

まとめ

TikiTikiインターネットは、長年に渡り、多様なインターネット接続サービスと付加価値サービスを提供してきたISPでした。その歴史は、日本のインターネット普及の歴史と深く関わり、地域社会の発展に貢献しました。新規受付は終了していますが、その事業展開は、今後のインターネットサービスのあり方を考える上で貴重な事例と言えるでしょう。

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