Time Capsule (タイムカプセル) とは
Time Capsuleは、
Appleが開発・販売していた
無線LANルーターであり、同時に
バックアップ用のハードディスクを内蔵した製品です。
2008年1月15日にMacworld Conference & Expo 2008で発表され、Mac OS X v10.5以降に搭載されているTime Machineと連携することで、容易にデータの自動
バックアップが可能でした。
概要
Time Capsuleは、
AirMac Extremeベースステーションをベースに、
筐体を一回り大きくした
デザインで、初代
Apple TVと同程度のサイズです。
IEEE 802.11a/b/g、
IEEE 802.11n、そして
IEEE 802.11acといった
無線LAN規格に対応し、高速な無線ネットワークを提供します。また、LAN接続用に3つのギガビットイーサネットポートを備えているのも特徴です。電源は内蔵されており、
AirMac Extremeのように
ACアダプタを必要としません。
プリンターの共有機能も備えており、USBまたは
Wi-Fi接続された
プリンターをTime Capsuleに接続することで、無線での印刷が可能です。Bonjour機能を利用することで、
プリンターをネットワーク上で共有し、プリントサーバーとして活用することもできます。さらに、USBポート経由で外部ストレージを接続すれば、
ネットワークアタッチトストレージ(NAS)としても利用でき、有線・無線両方からアクセス可能です。
筐体内部にはコントローラ、ハードディスク、電源が内蔵されているため、発熱は比較的大きめです。特に夏場など気温が高い時期にアクセスが集中すると、冷却ファンが作動することがあります。初期モデル(第1世代)では、熱暴走による性能低下や故障が問題となりましたが、第2世代以降では改善されています。中古品の購入には注意が必要です。
Time CapsuleにはTime Machine専用のハードディスクが内蔵されており、容量は500GBから始まり、1TB、2TB、3TBと時代に合わせて増強されました。
歴史
2008年1月15日: Macworld Conference & Expo 2008で発表 (MB276J/A, MB277J/A)。
2008年3月2日: モデルチェンジ (MB764J/A, MB765J/A) 、デュアルバンド対応で高速化。
2009年7月31日: 500GBモデル (MB764J/A) 販売終了、1TBモデル (MB765J/A) 値下げ、2TBモデル (MB996J/A) 追加。
(年月不明): 製品番号変更、1TBモデル (MC343J/A)、2TBモデル (MC344J/A)。
2011年6月21日: 1TBモデル販売終了、2TBモデル (MD032J/A) 製品番号変更、値下げ。3TBモデル (MD033J/A) 追加。
2013年6月11日:
AirMac Time Capsule(日本以外では AirPort Time Capsule)に正式名称を変更。
IEEE 802.11ac(ドラフト)に対応、3TBモデルを値下げ。
2018年4月26日: 全モデル販売終了。
AirMac Time Capsuleの最終ファームウェアは、2019年5月30日リリースのFirmware 7.9.1です(2023年10月現在)。
仕様
対応する無線LAN規格:
IEEE 802.11ac
IEEE 802.11n
IEEE 802.11a
IEEE 802.11b
IEEE 802.11g
ハードディスク容量: 500GB, 1TB, 2TB, 3TB
ポート類:
ギガビット・イーサネット WANポート x 1
ギガビット・イーサネット LANポート x 3
USB 2.0 x 1
サイズ: 197 x 197 x 36.3 mm
重量: 1587g
注釈
Time Capsuleは、
無線LANルーターと
バックアップ機能を一体化した画期的な製品でしたが、現在は販売を終了しています。しかし、その便利な機能は多くのユーザーに支持され、現在でも中古市場で需要があります。
外部リンク
*
Apple - Mac -
AirMac