U23ラグビー日本代表

U23ラグビー日本代表は、公益財団法人日本ラグビーフットボール協会（JRFU）によって編成される、23歳以下の選手で構成されるナショナルチームです。

このチームは過去に2006年から2007年にかけて活動し、その後長らく編成されていませんでしたが、2025年に再び活動を開始しました。なお、2013年から2020年まで存在した、同様に23歳以下の選手を対象とした「ジュニア・ジャパン」は、U23日本代表とは別の位置づけのチームです。

2025年の活動

2025年のU23日本代表の編成は、2024年に開始された「JAPAN TALENT SQUADプログラム」と密接に関係しています。このプログラムは、将来の日本代表候補選手の発掘と育成を加速することを目的としており、参加対象を拡大しています。2024年は大学生15名でしたが、2025年には高校生を含む約50名の選手がこのプログラムの対象となりました。

プログラム参加選手は、大学公式戦シーズンを除き、年間を通じて継続的な強化育成を受けます。これには、ラグビー日本代表ヘッドコーチを含む指導陣による専門的なスキルセッション、そして専門スタッフによる体力強化（S&C）、メディカルケア、栄養指導などが含まれます。

2025年のU23日本代表チームは、このJAPAN TALENT SQUADプログラムの対象選手の中から選抜されました。主な活動として、2025年4月2日から16日にかけてオーストラリアへの遠征を実施する予定です。遠征メンバーは3月時点で主に19歳から21歳の大学生が中心となっています。U23日本代表として正式にチームが編成され、海外遠征を行うのは、それぞれ2007年4月以来18年ぶり、海外遠征としては19年ぶりのこととなります。

オーストラリア遠征中は、現地のクラブチームなどと計3試合を行うことが予定されています。

過去の活動（2006年-2007年）

U23日本代表が最初に編成されたのは2006年です。これは、当時の日本ラグビーが目標として掲げた「ラグビーワールドカップ2011でのベスト8入り」を目指す「2011プロジェクト」の一環として行われました。当時の狙いは、U19、U21といったユース世代から、U23、日本代表Aといったカテゴリーを経て、最終的にシニアの日本代表へとつながる一貫した選手育成システムを構築することにありました。

編成当時、U19およびU21カテゴリーには世界選手権などの国際大会が存在しましたが、U23を対象とした公式な国際大会は存在していませんでした。そのため、チーム独自の活動として2006年にニュージーランド遠征が実施されました。

しかし、このU23日本代表の活動期間は短いものとなりました。2007年3月、日本ラグビーフットボール協会は新たな強化計画である「ATQプロジェクト（Advance to the Quarterfinal＝準々決勝進出）」を発表しました。この新方針では、若手選手の育成方法が見直され、海外チームへの選手派遣や、国内でのより定期的な合同合宿に重点が移されました。これにより、U23日本代表としてのチーム編成および活動は、同年4月限りで終了することが決定しました。

活動終了直前の2007年4月には、来日したニュージーランド学生代表（NZU）との対戦のためにチームが編成されました。これが、当時のU23日本代表として最後の活動機会となりました。NZUはこの来日中にU19日本代表とも対戦し、その後U23日本代表と2試合を実施しました。当時のチームを率いた薫田真広監督は、最後の試合後に「このチームで次のゲームを戦えないのが心残りである」という言葉を残しています。

その後、2008年にユース国際大会がU20カテゴリーに統合されたこともあり、日本の若手育成はU20日本代表や、U20の選手も含むJAPAN XVへと軸が移っていきました。また、2012年から2020年にかけては、同様に23歳以下の若手選手育成を目的とした「ジュニア・ジャパン」が編成され、活動を行っています。

戦績

この項目における「U23ラグビー日本代表」としての公式戦績は、活動期間が限られているため限定的です。2013年から2020年に活動した「ジュニア・ジャパン」の戦績については、別途その項目を参照してください。

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