U46 (潜水艦・2代)

U-46：第二次世界大戦で活躍したドイツのUボート

U-46は、第二次世界大戦中にナチス・ドイツ海軍で運用されたVIIB型Uボートです。数々の戦果を挙げ、多くの船を撃沈、損傷させました。本稿では、U-46の艦歴、戦歴、そして関わった人々に焦点を当て、その詳細を解説します。

艦歴

U-46は1936年11月21日に発注され、1937年2月24日にキールのフリードリヒ・クルップ・ゲルマニア造船所で起工されました。ヤードナンバーは581。1938年9月10日に進水し、同年11月2日にヘルベルト・ゾーラー少佐の指揮下で就役しました。U-46は第7潜水隊群に所属し、前線で活動しました。1939年8月19日にはキールから最初の哨戒に出発し、9月15日に帰還しました。

艦長の交代：ゾーラーからエンドラスへ

1940年4月13日、ノルウェーのナルヴィク周辺での戦闘中、U-46はイギリス駆逐艦からの爆雷攻撃を受け、大きな損傷を受けました。ゾーラーはU-46の6回の哨戒を指揮しましたが、敵船に対する戦果は得られませんでした。1940年5月21日に艦長を解任され、翌日エンゲルベルト・エンドラスに引き継がれました。エンドラスは、U-47がスカパ・フローに侵入し、戦艦ロイヤル・オークを撃沈した際のギュンター・プリーンの副官を務めていました。U-46は彼が艦長として指揮した初めての船でした。

エンドラスによる最初の成功

1940年6月1日、エンドラスはキールを出港し、北海と大西洋の哨戒に出ました。彼はすぐに成功を収め、6月6日に武装商船カリンシアを撃沈しました。6月9日にはフィンランド商船マルガレータを撃沈。6月11日にはアテルプリンスに損傷を与え、その翌日にはバーバラ・マリーとウィローバンクを撃沈しました。6月17日にはギリシャ船エルピスを撃沈。31日間の航海の末、7月1日にキールに帰還しました。この哨戒でU-46は5隻の船、合計35,347トンを撃沈し、8,782トンの船一隻に損傷を与えました。

さらなる戦果

U-46は8月にベルゲンに移動。8月3日、イギリス潜水艦トライアドに発見されました。トライアドは浮上し、22時30分に102ミリ砲でU-46を攻撃しました。エンドラスはトライアドに追われて潜航しましたが、2隻の潜水艦は互いに見失いました。8月8日、U-46は再び出港。この哨戒でも大きな成功を収めました。8月16日にオランダ船アルシナスに損傷を与え、8月20日にギリシャ船レオニダス・M・ヴァルマスを雷撃し、ヴァルマスは全損となりました。8月27日には武装商船ダンヴェガン・キャッスルを撃沈し、続けて8月31日にはヴィル・ド・ハッセルト、9月2日にはソーンレア、9月4日には中立国旗を掲げて航行するアイルランドの蒸気船ルイムニアックを撃沈しました。

ルイムニアック撃沈に関しては、艦長たちの証言に違いがあります。エンドラスは、エリック・ジョーンズ船長と彼の乗組員は、Uボートからの砲撃に「完全に取り乱していた」と主張しました。一方、ジョーンズは熟練の船長であり、ルイムニアックはスペイン内戦中に12回の航空攻撃から生き延びていました。ルイムニアックの乗組員は船を放棄し、エンドラスは魚雷が残っていなかったため、砲撃で撃沈しました。1941年3月4日の調査の後、デーニッツは、Uボートが放棄された船を沈めたことは正しい行動であったと結論づけました。U-46は、5隻の船、合計29,883トンを撃沈し、1隻の船、6,189トンに損傷を与え、9月6日にフランス大西洋沿岸のロリアンに帰還しました。

船団攻撃と損傷

サン・ナゼールから始まったU-46の次の哨戒は7日間と短いものでしたが、9月26日に2隻の船、コースト・ウィングスとシルヤンを撃沈し、計3,920トンの戦果を上げました。U-46は10月13日に再び出航し、輸送船団SC7とHX79に対するウルフパックに参加しました。10月18日にはSC7のベアトゥス、コンヴァラリア、ガンボルグを、10月19日にはHX79のルペラ、10月20日にはジェーナスを撃沈。10月25日、U-46はイギリス空軍第233飛行隊のロッキード・ハドソン3機による攻撃を受け、乗組員一人が致命傷を負いました。U-46は22,966トンの船舶を撃沈した17日間の航海を終え、10月29日にキールに入港しました。

後期戦

U-46は1941年2月12日にキールからサン・ナゼールへ向かう哨戒で何の攻撃も行いませんでしたが、3月29日にリグリア、3月31日にカストール、4月2日にブリティッシュ・リライアンスを撃沈し、4月3日にアルダープールに損傷を与えました。この航海で3隻の船、合計17,465トンが沈没し、4,313トンの船一隻が損傷しました。続く哨戒では6月8日にエンシスに損傷を与え、6月9日にフィディアスを撃沈。損傷を受けたエンシスがU-46に突撃し、司令塔と潜望鏡に損傷を与えたため、哨戒は打ち切りとなりました。エンドラスは7月26日から8月26日まで哨戒を行いましたが、その間に船舶を攻撃することはありませんでした。

退役と自沈

1941年9月24日にエンドラスが艦長を退任した後、U-46は第26潜水隊群の訓練艦に指定されました。U-46は、ペーター・オットマー・グラウ、コンスタンチン・フォン・プットカマー、クルト・ノイベルト、エルンスト・フォン・ヴィツェンドルフ、フランツ・ザール、ヨアヒム・クネヒト、エーリッヒ・ユヴィンスキーといった多くの艦長の指揮の下で活動し、1942年4月に第24潜水隊群に移籍しました。U-46は1940年10月にノイシュタットで退役しました。

終戦が近づき、U-46は1945年5月5日にクプフェルミューレン湾で自沈しました。U-46は商船20隻、合計85,792トン、補助艦艇2隻、合計35,284トンを撃沈し、5隻の船に損傷を与え、そのうち一隻は全損となりました。

ウルフパック

U-46は以下の2つのウルフパックに参加しました。

レージング (1940年6月12日～15日)
ウェスト (1941年5月19日～6月6日)

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