UFC 132

UFC 132: 熱戦とドラマが交錯したラスベガスの夜

2011年7月2日、総合格闘技界の注目が集まる中、ネバダ州ラスベガスのMGMグランド・ガーデン・アリーナでUFC 132が開催されました。この大会のメインイベントは、ドミニク・クルーズとユライア・フェイバーによるUFC世界バンタム級タイトルマッチ。両雄の激突に、世界中のファンが熱視線を注ぎました。

しかし、大会に至るまでには予期せぬ事態も発生していました。複数の試合で、選手負傷などによるカード変更が余儀なくされました。ジェイソン・ミラーの代わりにブラッド・タヴァレス、エヴァン・ダナムの代わりにハファエル・ドス・アンジョスが出場。さらに、BJ・ペン対ジョン・フィッチ、カブ・スワンソン対エリック・コクの対戦は、選手の負傷により残念ながら中止となりました。これらの変更は、大会の成り行きに影響を与える可能性もあっただけに、関係者にとって大きな懸念材料だったことでしょう。

それでも、大会は予定通りに幕を開けました。プレリミナリーカード、Spike中継カード、そしてメインカードと、白熱した試合が展開されます。

プレリミナリーカードでは、ジェフ・ホウグランド、アンソニー・ヌジョクアニ、アーロン・シンプソン、ブライアン・ボウルズがそれぞれ勝利を収め、好スタートを切りました。Spike中継カードでは、ハファエル・ドス・アンジョスがKO勝ち、メルヴィン・ギラードもKO勝ちと、迫力満点の試合が続きました。

そして、メインカード。カーロス・コンディットは、見事なTKO勝ちで観客を魅了しました。ティト・オーティズも、ギロチンチョークによる一本勝ちで勝利を掴みます。デニス・シヴァーは判定勝ち、クリス・リーベンはKO勝ちと、メインカードも好勝負が続きました。

そして、いよいよメインイベント。ドミニク・クルーズとユライア・フェイバーによる世界タイトルマッチです。両選手は、5ラウンドに渡り、激しい打ち合いを展開しました。最終的に、判定の結果、ドミニク・クルーズが勝利。見事、UFC世界バンタム級王座の初防衛に成功しました。この試合は、大会を象徴する激闘として、ファイト・オブ・ザ・ナイトに輝きました。

さらに、ノックアウト・オブ・ザ・ナイトにはカーロス・コンディット、サブミッション・オブ・ザ・ナイトにはティト・オーティズが選ばれ、それぞれ7万5千ドルのボーナスを獲得しました。

UFC 132は、カード変更というアクシデントに見舞われながらも、数々の名勝負が生まれた大会となりました。選手たちの熱い闘志と、会場の熱狂的な雰囲気は、多くのファンに忘れられない感動を与えたことでしょう。この大会は、UFCの歴史に刻まれた、記憶に残る一夜となったと言えるでしょう。

試合結果詳細

プレリミナリーカード
ジェフ・ホウグランド vs. ドニ―・ウォーカー：ホウグランド判定勝ち
アンソニー・ヌジョクアニ vs. アンドレ・ウィナー：ヌジョクアニ判定勝ち
アーロン・シンプソン vs. ブラッド・タヴァレス：シンプソン判定勝ち
ブライアン・ボウルズ vs. 水垣偉弥：ボウルズ判定勝ち
Spike中継カード
ハファエル・ドス・アンジョス vs. ジョージ・ソテロポロス：ドス・アンジョス1R KO勝ち
メルヴィン・ギラード vs. シェーン・ローラー：ギラード1R KO勝ち
メインカード
カーロス・コンディット vs. キム・ドンヒョン：コンディット1R TKO勝ち
ティト・オーティズ vs. ライアン・ベイダー：オーティズ1R一本勝ち
デニス・シヴァー vs. マット・ワイマン：シヴァー判定勝ち
クリス・リーベン vs. ヴァンダレイ・シウバ：リーベン1R KO勝ち
ドミニク・クルーズ vs. ユライア・フェイバー：クルーズ判定勝ち(タイトルマッチ)

受賞

ファイト・オブ・ザ・ナイト：ドミニク・クルーズ vs. ユライア・フェイバー
ノックアウト・オブ・ザ・ナイト：カーロス・コンディット
* サブミッション・オブ・ザ・ナイト：ティト・オーティズ

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